《 中小企業における企業ポジションと戦略パターン 》 |
企業 ポジション |
内 容 | 経営戦略の 定石 |
内 容 |
@消滅 危機型企業 |
低成長業種に属し、あるいは、不況による売上高の大幅な減少に見まわれ、売上高に対し、借入金が過多なため、資金繰りに追われ、倒産の危険がある企業。 繋ぎ資金の導入を繰り返し、ますます、資金繰りが、ひっ迫している企業。 |
縮小均衡戦略 (リストラクション) 投資資金を伴わない売上向上策 |
現状の売上高に見合った企業規模に縮小する。迅速な対応が重要。 手術は、痛みを伴うため、攻めの経営より、経営者の勇気が必要。 痛みのない売上高の増加策という逆の戦略を取りがち。 資産売却による借入金の削減、借入金の返済の長期化、固定費(人件費など)の削減、変動費(材料費、外注費など)の削減 |
A過去の 栄光型企業 |
過去に高度成長業種に属し、業績好調で、その時に資産・資金を蓄えているが、現在は、低成長業種に属し、業績が低迷している企業。 または、製品開発力、製品力が落ちて、売上が低迷している企業。 |
販売力強化戦略 新製品開発戦略 新技術導入戦略 新分野進出戦略 |
(他社仕様製品生産企業) 受注先の成長製品に着目し、技術の習得、設備投資により、売上高の増加をはかる。 手持ち資産の活用をはかる。 (自社仕様製品生産企業) 消費者ニーズの変化に対応した製品のモデルチェンジ、消費者ニーズを細分化した新製品の開発。 手持ち資産の活用をはかる。 |
B低収益 金欠型企業 |
高度成長業種に属していながら、大きな不良債権を持っているか、生産性が低いために、 利益が出ず資金繰りが苦しい企業。 | 緊急資金繰り戦略 +生産力強化戦略 |
(緊急資金繰り対策) 繋ぎ資金の確保 (生産力強化対策) 多品種少量生産のしくみ確立。 意識改革、5S、レイアウトの改善、設備改善、多能工化、 同期生産、セル生産。 |
C現在の 栄光型企業 |
高度成長業種に属し、又は、強力な製品開発力・製品力を持ち、売上好調で資金力もある企業。 | 拡大均衡戦略 | 企業規模の積極的な拡大。 ヒット製品の生産・販売の拡大。 |
中間帯 位置型企業 |
@ABCの各々の中間帯に位置する企業。 | 選択戦略 | @ABCの各々の戦略を選択し、実施する。 |