■安保真の世界/滲み画(にじみが)
6月14日~19日まで開催されていた「安保真の世界:滲み画作品展」に行って来ました。
https://www.ambomakoto.com/

独特の墨絵(滲み画:にじみが)に圧倒されて観ていましたが、制作している動画を見ていて、根気のいる仕事ぶりに感銘を受けました。
この画法は、世界で彼一人がやっている墨絵だそうです。
安保真氏がその場にいたので、いろいろ質問を投げかけてみたところ、一つ一つに懇切丁寧に答えてくれました。
北海道で、デザイン専門学校卒業後にCM制作の会社勤めをし、30歳の時に脱サラして以降、フリーランス・デザイナーとしてやってきたとのこと。なかなか思うようにいかず苦しんでいる時に、「喫茶店のテーブルクロスに珈琲をこぼした跡の滲みを観て、閃いたのが滲み画」だそうで、試行錯誤しながら技法を確立するまでに少し時間がかかったそうです。、四角い描画を可能にするまでが、なかなか難しく一番苦労した技術だそうです。
滲み画を始めて30年で現在ちょうど60歳。「絵で稼げるようになったのは?」の質問には、「50歳になってからで、それまで20年間は、いろいろ副業をしていました」とのこと。デザインの仕事以外でも水泳のコーチなどもしていたと言っていました。
たくさんの受賞歴がありますが、特にフランス芸術家協会主催「ル・サロン2020展」でMENTION受賞は、国際的に認められたことに意味があり印象深いとのこと。
また昨年ようやく「滲み画®」が商標登録できて、新しい墨絵の種類として認められたそうです。制作動画も付けておきます。
現代墨絵作家 安保 真「滲み画」制作動画|現代墨絵作家 安保真オフィシャル (note.com)
墨絵の中で「重ね書き」ができるのは「滲み画」だけだそうです。
最近になってようやく「自分が描きたいものと、売れるものが違う」ことがハッキリ分かるようになってきたそうです。非常に意味深な言葉ですね。
自分が一番書きたいものは、「出身地の北海道・佐呂間の“シマフクロウ”(絶滅危惧種)。コタンコロカムイと呼んで、アイヌ民族が最高位の神様と崇めている偉大な存在」だそうで、「自然との共存を発信していく」ことをライフワークに決めているとのこと。
WBCジャパンの栗山監督の写真が飾ってあったので、不思議に思い聞いたところ、その経緯を教えてくれました。
栗山監督がWBCジャパン監督になった時に、「応援の滲み画:シマフクロウの絵」を送ったところ、その絵をアンダーシャツにプリントして、ずっと着用してWBC優勝にも繋がっているとのこと。栗山監督から、御礼にそのアンダーシャツをプレゼントしてもらったそうです。
おかげで栗山監督との新たな感動秘話も知ることができました。
絵の方は結構値段がしたので、記念に黒のTシャツを1枚購入しました。安保真氏との出会いに感謝です!