●年末に際して
フランスの哲学者ポール・ジャネが発案した「ジャネーの法則」によると「主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価される。」簡単にいうと「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例する。」というものです。
ついこの間に正月を迎えたと思っていましたが、今年も残すところあと僅かとなりました。「ジャネーの法則」で示されたとおり、歳をとる毎に1年1年が過ぎるのが、ますます早くなってきた感じがあります。

コロナ禍が猛威を振るい昨年に引き続き収まらないまま年末を迎え、米中対立の深刻度も増しており、閉塞感の強い状況にあります。
仕事外では健康増進(特に体幹強化)で始めたボーリングでは、リーグ戦にも参戦し、7月段階ではスコア的にもだいぶ向上していましたが、7月21日の練習投球の際に後向きに転倒し、第3腰椎の破裂骨折をして6週間入院し、今でも自宅リハビリをしています。神経系がやられなかったのが不幸中の幸いでした。
仕事関係では、1月に共育塾13期生の修了式を行い、4月から14期生をキックオフしました。私はプラスワンを担当しているのですが、「近未来予測」に関することや「日本精神のルーツ」、王陽明を発展させた「朱子学と陽明学」に関して、深掘りをすることができました。
加えて今からは「西洋哲学・東洋哲学・宗教の融合」「哲学と科学の融合」「科学・芸術・技術の融合」の時代を迎えたように思います。
多様化・複雑化した時代になり、知識があまりにも細分化されて、全体の流れや枠組みがどうなっているのか分かり難くなっています。その結果、世界中が利己的・近視眼的なモノの観方になっており、この流れの中では社会が成り立たなくなっていきそうです。
今までは、知の究明が西洋哲学(論理化・細分化)に偏っていたことで社会歪みが拡大してきたので、今からは東洋哲学(体得化・綜合化)が重視されて、「双方のバランス=融合」が必要な時代に向かっていることを実感しています。

今年も皆さま方のおかげで、夫婦と娘家族の5人で元気に年を越せそうです。
来年もまた、どうぞよろしくお願いいたします。
ではよいお年をお迎えください。