■ゼネレーションY・Z世代

みなさんも「ゼネレーションY・Z世代」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
ゼネレーションY・Z世代(1980-2000年生まれ)の人たちは、「ものごころ」がついた頃からインターネットが急速に普及し、思考基盤までもデジタル化に慣れ親しんでおり、我々とは異なる価値観やライフスタイルを持つ世代といえます。Y世代はPC普及進化(インターネット)の時代、Z世代はスマホ普及進化(SNS)の時代に、それぞれのデジタル機器に慣れ親しんできたことで、両世代の時代認識や価値観の違いもあるようです。
Y世代の特徴は、①デジタルネイティブ(デジタル機器に強い)、②今を重視、③楽観的・理想主義的、④ミー世代(個人主義)、⑤依存的で視覚・権利重視(保守的価値観)といわれています。一方でZ世代の特徴は、①ソーシャルネイティブ(SNSに強い)、②将来重視、③現実・実利主義的、④We世代(コミュニティ重視)、⑤独立志向で根気強い(起業家精神)などがあります。「ものごころ」がついた時からSNSを活用できる環境にあったことで、プライバシーを尊重する意識が高く、ブランドより本質重視する傾向があるともいわれています。

ニューヨーク在住60年の姉から話を聞くと、現在、アメリカではゼネレーションY(1980-1990生まれ)&Z(1990-2000生まれ)世代が、今までのアメリカの常識を大きく変え始めており、「人種間」ではなく「世代間」の軋轢が強まっているようです。日本も同じですが、アメリカも社会変革の時を迎えているように感じました。



アメリカの白人居住地域での「Black Lives Matter運動」の変化を、NHKニュースで見た時に感じたことを紹介します。
いかに身近な他人事に気付かないか、また、いかに当事者意識を持つことが難しくて大切なことかを実感させられました。
白人が7割を占める小さな町で、少数派の黒人学生が「Black Lives Matter運動」を始め、そのデモが通る場所の道路脇にライフルを持った大勢の白人がたくさん並んでデモ隊を威嚇している光景に、多くの白人も衝撃を受けたそうです。
それまでは「Black Lives Matter運動」に全く興味がなかった若い白人女性が、「なぜデモまでしなくてはいけないのか? 」についてデモ主導の黒人学生(友人)と話し合ったそうです。 「黒人迫害の実情」の生々しい体験を聞き、自分たちが全く想像していなかった「黒人差別の現実」に更に衝撃を受けて問題意識が高まり、仲間を募りデモに参加していったとのこと。 それから徐々に人種に関係なく、年配の白人もデモに参加するようになっていったそうです。

今ではライフルを持った道路脇の白人もいなくなり、全国のニュースに取り上げられるまでになって、日本でも配信されました。 この動きは広がり始めており、トランプの支持離れにも繋がり始めています。
奴隷解放から158年経った今でさえ根深い人種差別があることに驚かされます。
当事者意識を持つことの大切さ、難しさを実感しました。