■渋江塾と菊池一族⑥

昨年12月15日、菊池市にある渋江家の天地元水神社の竣工祭に家内と一緒に参列した。県内外から150人以上の関係者が集まり、想像以上の盛大な催しだった。式典・神事も渋江家当主と神官の御子息2人で行われたが、長男(宮地嶽神社宮司)の祝詞を上げながらの龍神太鼓も、心底に響く見事なもので感動した。
神事を終えて新築拝殿の内覧があり、中田恭子画伯の天井画などにも感銘を受け、その場の清々しい雰囲気に、心が洗われるような気持ちになった。
そして場所を変えて直会が行われたが、いろんな方々からの渋江家に関する興味深い話なども聞かせてもらうことができた。そしてなかなか日ごろは付き合うことのない中田恭子画伯はじめ多くの方々とも知り合うことができた。




中でも海外でソウル・ペインター(魂を描く人)と称される中田恭子画伯と、神事の前と直会の時に、ゆっくり話をする機会があった。中田画伯は、この10年は国際平和美術展など海外で毎年、複数の展示会に出展して、高い評価を得ているようである。タレントの荻野目慶子から胡蝶蘭が届き、アパホテルの元谷芙美子社長からは長い祝電が入っていたが、両方とも中田画伯とのご縁のようである。
中田画伯から、不可思議な縁があって当神社に3枚の天井画を奉納することになった話も聞いたので紹介したい。
長崎の波佐見神社に天井画を奉納する際に、奉納予定の緑色の可愛い河童を描いて、河童研究家(肥前渋江家、肥後渋江家も調査研究の対象)である神奈川大・小馬教授に見てもらったところ、河童の絵に対してダメ出しを食らったとのこと。
そして「橘家由来の河童伝説」の詳細を教えてくれ、「橘家由来の河童は赤色であること」「波佐見神社は女神、天地元水神社は男神で、両神社の交流が更なる幸せを生む」などを知ったことで、今までの構想を全面見直しして、波佐見神社には男神の天井画を、天地元水神社には女神を描くことにしたそうである。また天井画の一つに、女神と共に竜神と赤い河童も描き込んだとのこと。
直会で話を聞く前は、気付かなかったので、帰りに神社を訪問してよく見たら、数匹の赤い河童が描き込まれていたのに改めて感動!
また話の中では、小馬教授と中田画伯がキューピット役を果たし、途絶えていた肥後渋江家と肥前渋江家の交流も再開したという感動的な話を聞いた。
今回の竣工祭にも、波佐見神社の肥前渋江家39代当主も参加されており、おかげで私も肥前渋江家とも知り合いになることができた。
是非、来年は波佐見神社にも参拝し、天井画を見てみたいと思う。
素晴らしい竣工祭に参加できて、常日頃とは違う貴重な経験ができ感謝している!

今回、渋江家との縁をつくってくれた「福岡に住んでいる従妹(渋江家から横山家に嫁いだ伯母の娘)」を植木インターで拾って一緒に参列した。伯母の形見の品を身に付けてきたとのことで、直会のあと「従妹にとって60年ぶりの母の実家の墓参り(菊池神社の横)」「山鹿の横山家の墓参り」も一緒にしてきた。
帰りの車の中で、車の運転をしない従妹から心より感謝されたことも、竣工祭に参列した意味を感じた次第である。
私のほうは、車の運転をしてくれた家内にも感謝している!

早速、今年元旦の3社参りの1社として家族5人で参拝してきた。