■いま思うこと③ :脱サラから大病まで

 入社後に会社を辞めたいと思ったことが三度ほどある。最初の二度は、自分なりの多くのジレンマを抱えた中で、自信喪失し「この環境から脱したい」気持ちからであったように思う。3度目の正直の時は、既に吹っ切れて仕事に邁進している中で、どうしても納得できないことが発生し、常務や社長に直談判をし、受け入れられなかったことがきっかけで、最後の社長への直談判の時に準備していた辞表を提出した。その後、多くの方々からも強く遺留されたが、自分なりに深く考えて決めたことを押し通させてもらった。
この先をどうするかについては全くの白紙であったが、今までの仕事や生活のリズムを、完全にリフレッシュする期間が必要だと感じていたので、何の不安感もなかった。この時に初めてリフレッシュ期間の重要性・必要性を実感した。
 
脱サラ以降においては、今まで手足を縛られて仕事をしていた感覚から、全てが新たなチャレンジで、自分で決めてやることに面白さを感じ、大病するまでは、土日も関係なく仕事三昧でやってきた感じがする。毎年、やる仕事の変化を実感しながら仕事をしていたので、その中で特に印象深かった出来事について簡単に触れておく。
       *平成 8~9年度   病院顧問、中小企業診断士の受験勉強を計画的に実施
 *平成10         中小企業診断士の資格取得、各種公的機関専門家に登録
 *平成11年度   :  ご縁で、県支援センターモデル事業にPMで参画
 *平成12年度   :  県中小企業支援センターPM委嘱(4年間)
 *平成13年度   :  全国プロマネサミットで議長、IM養成研修受講(2期生)
                東工大でIM活動発表              
 *平成14年度   :  Japan Venture Award 2002で起業支援家部門会長賞を受賞
                県内初のインキュベータ・夢挑戦プラザ21の立上げ参画
                JANBO・IMインストラクターに
 *平成15年度   :  TVで「チ・エ・イ・カ・ス 中小企業・脱下請最前線」放映
                国際BIシンポジウムで同時通訳付のパネラーを経験
 *平成16年度   :  リージョンIM委嘱(2年間:JANBO星野氏が命名)
                熊本市地域経済活性化PJ・創業・経営革新チームリーダー
                九州BIP立上げに参画、新連携九州モデル事業に参画
                国キャリア教育PJ向「うまかもんPJ」を企画・挫折
 *平成17年度   :  中小機構九州支部・新連携PM委嘱(4年間)
                JANBO-seniorIMに初認定(全国で3名)
                ビジネス支援図書館立上げ、中国上海にBI事情視察
 *平成18年度   :  地域診断士研究会を立上げ、社会貢献活動に重点シフト
 *平成19年度   :  共育塾を立上げ、図書館起業・経営相談会を開始
 *平成20年度   :  天神塾との連携開始、熊本市情報交流施設への提案実施
 *平成21年度   :  ビジネス支援図書館推進活動を冊子掲載等で全国に発信
                鳥取県立図書館主催コンペでワイズ優秀賞受賞、漫画化
 *平成22年度   :  大病で半年入院、その後自宅療養
 
 今考えてみると、さまざまな病気を抱えながら仕事中心の生活を送り、相当な無茶をしていたようである。癌の手術を3回(平成15年、19年、21年:退院翌日から仕事開始)、嘔吐下痢症や肺炎になったりもしている。加えて平成19年に難病(眼筋型筋無力症)を発症し、それでも仕事三昧の生活パターンを変えずにいたため、徐々に眼筋型から全身型に移行・悪化していったようである。遂に平成21年末には食事も殆ど取れなくなり、加えて目を使うこと・喋ることにも支障をきたすようになり、病院から即手術入院が必要だと宣告された。翌年1月の共育塾3期生の修了式は絶対やると心に決め、無事に修了式を終えた後に、熊大での入院手術を受けた次第である。
半年間にわたる難病の手術・長期入院は、精神的にも肉体的にも、私にいろいろなものを教えてくれた。退院後のHPコラムに、その頃のことを「新たな気付き①~⑦」に掲載しているので紹介しておく。
http://visnet.ne.jp/ep/chieikasu/column/column137.html
 大病を経験したことで、「家内への感謝の気持ち」と「次世代へのバトンタッチ」を強く意識するようになった人生の転機であり、ライフワークとしての「家内孝行」と「次世代人材の育成(次世代へのバトンタッチ)」の思いが更に強くなったように思う。