■南紀周遊ツアーに参加してB伊勢神宮

  いよいよ最終日、忘帰洞で朝風呂を浴びて朝食を取り
 午前7時50分に「ホテルうらしま」を船で出発し、勝浦桟橋
 からバスに乗り、紀勢大内山インターチェンジから近畿道に
 乗り伊勢インターチェンジで降りた。伊勢神宮に行く前に真珠
 専門店に寄ったが、熊本の真珠店では目にしないようなもの
 もあった。最も印象深かったのは、「ブタに真珠」のストラップ
 加えてハート形の真珠など変形真珠にもビックリさせられた。
 上天草にある松岡真珠の松岡社長に確認したところ、「ハート
 形真珠」「涙型真珠」はマベ真珠から作られているもので、アコ
 ヤ真珠とは違うとのこと。以前に、松岡社長から黒真珠は黒
 蝶貝から取れることや、淡水真珠は小型で安いとか聞いたこ
 とがあるが、真珠養殖の世界も、相当奥深いものがあるよう
 である。

   そして今回の旅行の主目的である伊勢神宮へ。
 今年は式年遷宮の年である。式年遷宮のホームページには、
 「式年」とは決まった年ということで、神宮では20年ごとにさまざまな祭りを行いながら、大御神さまが
 今までお鎮まりになっておられたお社を、新たに建て替えるのをはじめ、お着物や日用調度品なども
 すべて新しくして、大御神さまに新殿へのお遷りを仰ぐ祭典「遷御」が行われます。
 と書いてあり、内宮が10月2日、外宮が10月5日に遷宮が行われるとのこと。
 伊勢神宮(正式名:神宮)は内宮、外宮、伊勢周辺に点在する摂社・末社などをすべて合わせた
 全125社を総称したものであることも初めて知った。

  今回のツアーでは絶対的な時間の問題もあり、外宮には寄らずに内宮のみに参拝するだけとなって
 いた。今回のツアーで、お伊勢参りの状況がよく分かったので、次回、参拝に行く場合は、お伊勢参りに
 絞って1泊2日又は2泊3日の日程でゆっくりと参拝するようにしたいと思っている。
 案内のガイドが付き、鳥居をくぐり宇治橋を渡って内宮に入った。第一の鳥居をくぐり五十鈴川の御手洗場
 で身を清めてから、第2の鳥居をくぐり、神楽殿を横に見ながら歩いていくと、正宮に到着。正宮の石段の
 ところからは撮影禁止とのことで、肝心な場所は撮影ができなかった。正宮の左隣の場所に新殿が建設
 されている最中であったが、20年交互に式年遷宮が行われることの大変さも実感できた。今回初めて
 伊勢神宮参拝をしたわけだが、やはり伊勢神宮の格式の高さを強く感じた。

伊勢神宮の宇治橋

五十鈴川の御手洗場



神 楽 殿

正 宮

  参拝を終えてからは自由行動となり、おはらい町とおかげ横丁を所々の店に寄り道をしながら歩き
 回った。昼食時でおはらい町にあるうどん屋で伊勢うどんを食べてみたが、楽しみにしていた割には
 さほど新鮮味は感じなかった。赤福の本店があったことと、おはらい町の街並みのフィットさせた
 ファミリーマートは、私自身にとっては特に印象深かった。

おはらい町

おかげ横丁

赤福本店

ファミリーマート

  今回の旅行を通して、改めて実感したことが3つある。
 @ 熊本の観光地とは桁違いであり、サービスや企業連携、地域資源の活用、プロの人材育成等に
 関するレベル差を実感した。いくつかの具体例を挙げておく。
 観光バスのガイドさんは、今回、最初から最後まで同じ人だったが、本当に博学で話題の幅の広さには
 驚かされた。日本最大の梅干工場ではガラス張りの見学路が設置され、案内する社員もユーモアたっぷり
 の話術で、そのまま別棟の販売所に行き、ついつい買ってしまう。高野山、熊野三山、伊勢神宮とも寺院
 と案内人、土産物屋、ガイドさんの連携プレイも素晴らしい。近大で養殖確立したクエを白浜温泉の名物
 料理化してアピールしている。熊本も「観光の産業化」に関して、もっと上手に工夫することができるの
 ではないかと感じた。観光人材の育成の重要性を実感した。

 A もう一つバスで移動中に感じたことであるが、印象的だったのが、2年前の大雨の被害の傷跡が
 至る所に残っており、紀伊半島の自然に厳しさも合わせて感じた。山崩れが至る所にあり、道路復旧の
 最中で、長期間にわたって臨時の橋をかけてあるところも通った。あとどのくらい経つと臨時の橋を撤去
 できるのだろうか。
 那智の滝も、大きな落石で滝壺が埋まっている状況で、復旧にはまだまだ時間がかかりそうな状況であり
 大変な中にも食べていくために復旧作業と並行して観光事業に邁進している姿勢に心を打たれた。

  B それから、45人のツアーだったが、高齢者が大多数で、男性は9人ほどしかおらず、やはり女性
 パワーの大きさ・凄さを実感した。帰りの新幹線で一緒になった女性は、ご主人が7年ほど前に亡くなり
 今はパート勤めをしながら、休みを利用して国内・海外旅行を楽しんでいるとのことであった。今回も
 一人で参加して、4、5人の女性仲間ができて、楽しかったとイキイキ話をされていた。
 金融資産1500兆円のうち、60歳以上が60%を保有し、50歳以上で82%だと言われているが
 高齢者が金を使うところの一つが、観光旅行であることを実感した。
  
   2泊3日の南紀周遊ツアーから、だいぶ時間も経ったが、このような時間を夫婦で
 持つことの楽しさも実感できた。
 次は出雲大社を訪問してみたいと思っている。