■今年のキーワード
 先行きがよく見えない年が続いており、時代の大変革が加速していることを感じているが、今年がどのような年になるのかに関して非常に気になっている。
そこでインターネットで調べていたら、東レ経営研究所の調査レポート「2011年の日本経済・産業を読み解く20のキーワード〜この底流変化を見逃すな」を見つけた。
 私がこの中で注目しておきたいキーワードで興味を持つのは、「海外インフラ受注、都市鉱山、日本製、高齢者向け商品、ビジネスモデル」の5つのキーワードである。
また「デフレの長期化」が20番目に入っているが、これは当たらないと思っている。というのは大多数の先進国が借金まみれの中で、日本も含めて必ず、金融緩和によるインフレ施策を打つしかない状況にあり、インフレ基調になっていくと想定されるので、私はデフレの長期化はありえないと考えている。
 みなさんも、20のキーワードの中で、興味のあることをシュミレートして、今年の推移をフォローアップしていただきたいと思う。
1年後に、的を得た内容が何割あったのかを確認することも、楽しみである。
 
 東レ経営研究所の調査レポート「2011年の日本経済・産業を読み解く20のキーワード〜この底流変化を見逃すな」の概要は以下の通り。
 「海外インフラ受注」に関しては、アメリカが開発した基幹システムが日本では通用しなかったと同様に、日本の素晴らしいインフラ技術が海外の国の人材に活用できるかどうかに興味がある。「都市鉱山」については、資源価格の高騰により成り立つビジネスであるが、リサイクルの推進につながることでもあり、期待したいところである。「日本製」に対する安心・安全の強いイメージは、先進国でも開発途上国・低開発国のいずれかからも信頼されており、次に脚光を浴びる製品のメジャーに、農産物がなりうるか楽しみである。「高齢者向け商品」であるが、今の先行き不安の中で、高齢者が貯蓄取り崩しに動いた場合に、思わぬ商品が脚光を浴びるのではないかと思っている。そして「ビジネスモデル」は、今までは成長産業や高収益ビジネスなどをターゲットにしてきたが、今からは地域再生に必要となる「たいして儲からないが、世の中に必要とされるビジネス」のモデルなどが脚光を浴びるようになるかもしれない。
 
 では以下に、当レポートの概要をコピー添付しておく。
年頭に当たり、2011年の日本の経済・産業を読み解く上で重要と思われるキーワードを筆者なりに20個選定した。
 キーワード選定に当たっては、マクロの景気動向よりもむしろ、産業、企業経営、技術、国民生活にかかわる広範なテーマに目を向けた。巷でよくある「今年のトレンド予測」や株式市場で材料となる一過性のテーマ探しとは一線を画し、現在日本の経済社会や産業の底流で起こっている重要な構造変化を的確にとらえることを狙いとしている。
2011年の20のキーワードを列挙すると以下のとおりである。       
   1.新興国シフト  11.都市鉱山
   2.M&A  12.サービスの強化
   3.グローバル人材  13.ビジネスモデル
   4.海外インフラ受注  14.逆輸入
   5.FTA  15.日本製(メード・イン・ジャパン)
   6.スマートシティ  16.高齢者向け商品
   7.リチウムイオン電池  17.訪日観光客 
   8.LED照明  18.新卒の就職難
   9.白物家電  19.世代間格差(“財政的幼児虐待”)
  10.資源価格高騰  20.デフレの長期化
 
 取り上げた20のキーワードは、景気循環的な一過性のテーマや現象ではなく、中長期的、構造的、不可逆的な環境変化に関するテーマ・現象・課題が多い。2011年の日本経済は、新興国など海外経済の拡大を背景に、踊り場を脱して景気回復基調に戻る見通しである。しかし、今の日本の経済・産業が閉塞感を打開できるかどうかは、マクロの景気動向よりも、これらのキーワードの各項目がどのような展開を見せるかにかかっているといえよう。