肥後花茣蓙
今回の日本の手仕事は肥後花茣蓙をご紹介します。我が県熊本の登場です。
畳の原材料となるい草の全国の生産量の9割を栽培しているのが熊本県八代市、氷川町、宇城市。
 い草は畳だけでなく、寝茣蓙のれん、卓上ほうきなども作られています。なかでも色鮮やかに染色されたい草を使っているのが宇城市でつくられる「肥後花茣蓙」赤、青、黄色などに染められたい草で数十種類もの柄を織り、茣蓙やランチョマット、土瓶敷きなどが作られています。い草の爽やかな香りと、華やかさ、高い耐久性から海外でも人気です。
肥後花茣蓙は宇城市にある社会福祉施設「清香園」で制作されています。(熊本県伝統的工芸品)にも指定されている。
工程は大きく三つ
①まずは染色 い草と水、染料を回転釜にいれて、たたき込みと蒸し上げを繰り返ししっかりと色付けをしていく。
②乾燥させたい草をサイズごとに裁断して織り機へ。
③仕上げ作業 端の飛び出た糸を結ぶ「端むすび」をして接着剤で固定。表面に撥水加工をほどこせば完成です。
毎年3月には八代市で「せんちょうい草の里まつり」が開催され多くの人が訪れます。
い草の豊かな香りと色で人々を楽しませる肥後花茣蓙時代とともに形をかえながらも温かな優しさが織り込まれ、日本の暮らしを彩って行くことでしょう。
                          (ダスキン:喜びのタネまき新聞より)