■雨城楊枝

房総半島の中央部に位置し城下町として栄えた千葉県君津市久留里。
ここに築城された久留里城は、完成後3日に1度は雨が降ったことから「雨城」と呼ばれている。
そんな「雨城」の名を冠して今も作り続けられている細工楊枝が雨城楊枝です。クスノキ科の「クロモジ」を使用するので香りの良さと品質の高さが有名です。
江戸時代には「香気の特に秀でているものは上総をもって最とする」と称されるほど香りの良さが知られていました。(楊枝職人の森隆夫さん談)
原材料となるクロモジは地元の山で刈りとったものを使います。12月から3月頃に切り出しを行い、しっかりと自然乾燥させてから削り出します。削りたての雨城楊枝は時間を忘れて香りを楽しむほど最も香りが強いそうです。
現代でも高級楊枝としてお茶席や日本料理店、和菓子店などでも使用されているそうです。
名前も風情があっていいですね~。
                     (ダスキン喜びのタネまき新聞より)