■ふじやま織
山梨県の東部は(郡内)と呼ばれ絹織物の産地として栄えた地域。火山灰地で農作物には恵まれなかったが桑の木が良く育ったので養蚕が発展
富士の湧き水で染色すると発色が良いので郡内地方の絹織物は「甲斐絹」と呼ばれ古くから重宝された。(海のかげろうに似ている為「海気」と呼ばれ後に「甲斐絹」と呼ばれるようになった。)甲斐絹は華やかで、美しく、軽い為江戸時代に贅沢を禁じられた商人の羽織の裏地に用いられて、こっそりおしゃれを楽しんでいたようです。。明治から昭和初期にかけては、芥川龍之介や太宰治など文豪たちの作品にも登場して「甲斐絹」の名は知られるようになった。戦後は手織機から機械織での生産が主流になり、より細かな模様と耐久性に「甲州織(郡内織)」として発展し現在は「ふじやま織」として受け継がれている。
ふじやま織の特徴は、先に糸を染めてから織る「先染め」と、細い糸で織られるきめ細やかさです。「髪の毛よりも細い糸で織っています」と:大正時代から甲州織を受け継ぐ舟久保織物の舟久保勝さん談 極細の糸を高密度で織っている為破れにくく、その耐久性の高さから高級雨傘の生地として重宝されています。秋には富士吉田市の地場産業である織物を中心とした秋祭り「ハタオリマチフェスティバル」が開催されます。昭和時代の面影を残す街並みのなか、各工場のオリジナル商品や生地の販売、ものづくり体験などが開催され、全国各地から多くの人が集まるそうです。
澄んだ秋空のもと、色とりどりの生地がはためく景色は綺麗でしょう!

                        (ダスキン喜びのタネまき新聞より