■岩国石人形
山口県岩国市を流れる錦川。その錦川に架かる世界的にも珍しい五連の木造アーチ橋が岩国市のシンボル「錦帯橋」です。
錦帯橋は江戸時代前期に造られ、江戸時代後期ごろからその美しさを見に多くの観光客が訪れその観光客へのお土産として生まれたのが「岩国石人形」だそうです。小石と砂が組あわさってできている岩国石人形はニンギョウトビケラという水生昆虫が、外敵から身を守るために川底の小石や砂を集めて作った筒状の巣。ミノムシのように幼虫が口から出す糸で小石をつなぎ合わせて巣を作りサナギになる前に石に固定、羽化してとびさった後の、主なき巣なのだそうです。
その形がまるで小さな人形のように見えるため「石人形」と呼ばれるようになったようです。

岩国石人形の作りてである横田太陽さんは毎年5~6月頃になると川に入って石人形を採集し、多いときには1日に二千個以上採ることもあるそうです。丁寧に石から指で剥がし、採取した後は1~2年かけてしっかり乾燥させる。「乾燥させると白っぽくなるのでニスを塗る。ニスを塗ることでまるで水の中にあるような自然な輝きがでるんです」とのこと。大きさ形ごとに数千個の石人形を分別するという気の遠くなるような作業を経て、仏像や七福神などに見立てた縁起物に仕上げていくのだそうです。
岩国石人形資料館では、昔の岩国石人形や古い文献などの貴重な資料も展示してあるそうです。

 
                 ダスキン喜びのタネマキ新聞より