琵琶湖の南東、山間部に位置する滋賀県甲賀市信楽町で発展してきたのが「信楽焼」です。
「四百万年前、ここは琵琶湖の原型となる大きな湖だったと言われています。そして湖低に土砂や動植物の有機物が堆積し、古琵琶湖層と呼ばれる良質な粘土を作りだしその土が焼き物に適していたのです。」信楽陶器工業協同組合の橋本浩さん談。
信楽焼の大きな魅力は、土中の鉄分が発色して生まれる鮮やかな緋色(スカーレット)です。その色は窯の温度や焚き方によって変化し、黒褐色の焦げと相まって生まれる風合いが見るものを魅了してやみません。窯焚きは三日三晩にわたって行われ、音や匂いを感じながら薪をくべていく繊細な作業です。
私達が信楽焼と聞いてすぐにおもい浮かぶのが「たぬきの置物」です。信楽焼のたぬきには、”八相縁起”とよばれる8つの縁起がつまっているそうで、誕生祝いに名前を入れて贈る人も多いそうです。全国各地色んな場所で可愛らしい狸の置物をみかけます。芸術家・岡本太郎氏の「太陽の塔」の黒い太陽が信楽焼で作られているのも有名だそうです。
秋に開催される「信楽陶器まつり」では狸の置物はもちろん、たくさんの信楽焼がならび毎年全国各地から多くの人が訪れ街全体が盛りあがるそうです。
ダスキン喜びのタネマキ新聞より
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