■イタヤ細工
 
秋田県仙北市角館町は三方を山に囲まれた自然豊かな地です。
「みちのくの小京都」と呼ばれ武家屋敷群の表通りは国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
 桜の名所でもあり風情のある街並みが観光客にも人気です。
 こんな素晴らしい街で作られているのが「イタヤ細工」です。
 竹細工に似ていますが、雪深い地域で竹が育たない為イタヤカエデを使うようになったと言われています。
イタヤカエデの樹皮や蔓ではなく若木の幹を帯状に裂いて編まれています。
 厳しい冬の寒さに耐えて育つのでイタヤカエデは目が詰まっていて、とても丈夫だそうです。 生木のうちに幹を割り、1ミリメートル以下の薄い板に削り出した後、帯状に裂きます。
それを一本一本、水を吹きかけてやわらかくしながら編んでいくのだそうです。
 昔は20軒ほどあったイタヤ細工の工房もいまでは2軒になってしまいました。
 地元の伝統工芸を多くの人に知ってもらおうと武家屋敷で実演をしているそうです。