■月の呼び名
前回、暦について書きましたが今回は月です。
日本人と月は古くから和歌や俳句に詠まれ、親しまれてきました。夜空を見上げて目に映る月は満ち欠けにより形を変え、その神秘的な美しさは人の心をつかみます。何かを始める際の好機を月に委ねたり、時の経過を数える目印として月を見上げた経験がある人もいるのではないでしょうか。
月は満ち欠けに合わせて15の呼び名が付いています。
新月から時計回りに・・・
新月→二日月→三日月→上弦の月→十三夜月→待宵月→満月(十五夜)→十六夜月→立待月(たちまちづき)→居待月(いまちづき)→寝待月(ねまちづき)→更待月(ふけまちづき)→下弦の月→二十六夜月(にじゅうろくやづき)→三十日月(みそかづき)。全部読めましたか。
他にも月の呼び名については諸説あるようですが、どんなことからそう呼ばれるようになったのか、幾つか調べてみました。
●二日月…新月から二日目の月で「繊月」ともいいます。夕暮れ時、まだ明るい空に浮かぶ見えるか見えないくらいの繊維のように細い月のこと。
●待宵月…翌日の満月を待つということからそう呼ばれているようです。また、満月に近いことから幾望(きぼう・幾は近いという意味)ともいわれています。
●立待月…月を今か今かと立って待つ。
●居待月…立って待つには長すぎるからじっくり座って待つ。
●寝待月…横になって(寝て・臥せて)待つ。
●更待月…夜が更けるまで待たないと月が出てこない。
おもしろいですね、昔はゆっくり空を見上げて月を楽しんでいたのでしょうね。今夜ゆっくり空を見上げてみませんか。
(神社本庁:氏子のしおりより)