■絵 本
小さいころ親からよんでもらった絵本
字が読めるようになったら声を出して自分で得意げに読んでいた絵本「哲学書や文学書以上に深いことを絵本が語っていることが、人生経験を積むとよく理解できます。」と柳田邦男さんは言われています。
落合恵子さんとの対談でお二人が推薦される今読んで欲しい絵本5冊をご紹介します。

*柳田邦男ノンフィクション作家・評論家。災害・戦争などのドキュメントや評論を数多く執筆    
*落合恵子日本の作家、元文化放送アナウンサー 
 柳田邦男さん選
①いのる 写真・文 長倉洋海 アリス館
写真家が世界各地で出会った、神に、先祖に「祈る」人々の姿と言葉。「はたらく」「まなぶ」と続く長倉洋海の写真絵本シリーズの1冊
②おじさんのかさ 文・絵 佐野洋子  講談社
おじさんは黒くて大きな傘が自慢で、雨が降っても決して開かない。でもある雨の日・・・・。ユ-モアたっぷりの絵本が人気の著者による作品。
③あさになったのでまどをあけます 文・絵 荒井良二 偕成社
 新しい1日を迎えるために、窓をさのあける子どもたち。「自分は窓を開けて外を見ることを忘れてやしないか?と思わされる」(柳田さん)
④めをとじてみえるのは 文・マック・バ-ネット 
絵・イザベル・アルスノー 訳・まつかわまゆみ  講談社

 どうして海は青いの?なぜ寝なきゃいけないの?ベッドの中での父と子の対話。「問いも答えもどちらも素敵」(落合さん)
⑤戦争をやめた人たち 文・絵  鈴木まもる  あすなろ書房
 第一次世界大戦のさなかのクリスマスイブに、実際に起こった出来事を絵本に。「銃弾ではなく歌を」「大砲ではなくサッカーを」の訴えが胸に響く

 落合恵子さん選
①オレゴンの旅 文・ラスカル絵・ルイ・ジョス ・山田兼士  らんか社
サ-カスのピエロ役の「ぼく」が、熊のオレゴンとともに旅にでて、さまざまな人と出会う。「長編小説を読んだような感動」(柳田さん)
②ルピナスさん 小さなおばあさんのお話  文・絵・バ-バラ・ク-ニ- 訳・掛川恭子  ほるぷ出版
 「ルピナス」と呼ばれる一人の女性の一代記を描く。「ある年代以上の女性が主人公の絵本は、出版当時とても珍しかった」(落合さん)
③ぼくは川のように話す 文・ジョ-ダン・スコット  絵・シドニー・スミス  訳・原田勝  偕成社
 吃音を持つカナダの詩人の実体験をもとにした物語。少年の繊細な心の動きと、美しい川の光景を瑞々しいタッチで描く絵が素晴らしい。
④だいじょうぶだよ、ゾウさん 文・ロ-レンス・ブルギニョン 絵・ヴァレリー・ダ-ル 訳・柳田邦男  文渓堂
 年老いたゾウは自分の死期を悟が、一緒に暮らしていたネズミはそれを受け入れられない。・・・・。「生と死」を深く考えさせられる1冊。
⑤悲しみのゴリラ  文・ジャッキー・アズ-ア・クレイマ-  絵・シンディ・ダ-ビ- 訳・落合恵子  クレヨンハウス
 
ママを亡くした男の子のもとに現れたゴリラは、その大きな腕でパパと男の子を抱きしめ、悲しみを包みこんでくれた。命の再生の物語。(通販生活より)