■金沢の和傘
「弁当忘れても傘忘れるな」という言葉が伝えられているほど、雨や雪の多い金沢。それほど雨や雪が多い地域だからこそ、大切にされてきたのが「金沢の和傘」です。和傘の最大の特徴は、多雨多雪に耐えられるように、丈夫で実用性が高いこと。
傘の生地部分には厚手の和紙が使われ、雨がよく当たる天井部分には耐久性を高めるために和紙が何重にも巻かれています。
一方で、色鮮やかで華やかな柄が多いのも金沢の和傘です。
内側の骨部分には千鳥掛けと呼ばれる5色の木綿糸が編み込まれていて、どんよりとした天気の日でも傘を開くとパッと晴れやかな気持ちに してくれます。「傘」という漢字には人という字がたくさん入っています。それほど多くの職人さんが手をかけて作っていたそうです。
金沢では昔、お正月に向けてお母さんはお料理を、お父さんは新しい和傘を買いに行くという風習があったそうです。古き良き時代ですね。
和傘の文化を多くの人に知ってもらおうと、江戸時代の武家屋敷などを移築した「金沢湯涌江戸村」では制作実演が行われているそうです。
金沢観光の折には丈夫で鮮やかな和傘を見に行ってみたい場所です。                                                    ダスキン喜びのタネまき新聞より