「色とりどりの木々が生む幾何学模様の芸術」
お正月に行われる箱根駅伝・温泉地としても有名な神奈川県箱根町。
この地の特性を生かした伝統工芸が、箱根寄木細工です。
その特徴は模様の精密さと多用さ。白色や黄色、赤色など30種類を超えるさまざまな色の木々を組み合わせて幾何学模様を作り出します。
豊富な樹種が生息する地だからこそ発展した伝統工芸です。
(木は全て染めていない天然木のみ使用される。)
「もともとは江戸時代の末期に誕生したと言われています。多様な木々があったことに加え、それを生かす職人がいたこと。そして人が集まる湯治場だったこと。全てが揃ったからこそ生まれたのだと思います」。と教えてくれたのは伝統工芸士の本間博丈さん。
箱根寄木細工のなかでも、国内外で人気が高いのが「秘密箱」と呼ばれる木箱で、パズルのように側面を数回ずらして開くものから数十回ずらさないと開かないものまでさまざまで、大人から子供まで楽しむことができます。
箱根駅伝の優勝トロフィーをはじめ、公共施設や宿泊施設など、箱根の町ではさまざまな場所で箱根寄木細工があしらわれており、街の象徴として訪れる人の目を楽しませてくれます。
喜びのタネまき新聞(ダスキン) |