■フレイル健診

フレイルとは、「虚弱」を意味する英語が語源になっています。
筋肉や骨などの機能が低下し、心身ともに弱ってきた状態のことを言い、この状態は健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味しています。
現在、体重減少や筋力や活動量の低下でこの「フレイル」に該当する高齢者が全国で350万人いるとされています。
厚生労働省は要介護になる手前のフレイルの人数を把握するため、75歳以上の後期高齢者を対象に2020年度に新たな健診を導入することを決定しました。

フレイルは3つの側面が互いに影響しあうことで負荷がかかり、悪化していくと
言われています。
その3つの側面とは
①身体的側面:低栄養、嚥下・摂食機能の低下、転倒を繰り返す など
②精神的側面:認知機能の低下、意欲・判断力の低下、抑うつ など
③社会的側面:家に閉じこもりがちとなり他者との交流機会が減少する など

フレイルの予防には?
①食事 
良質なタンパク質を含む肉、魚、大豆製品、乳製品、卵などの
摂取を心がける。「孤食」ではなく「共食」を。
②口腔ケア
加齢とともに噛む・飲み込むなどの口腔機能が低下することで、硬い
食材が食べられなくなったりむせやすくなったりします。定期的な歯科健診を
うけ口腔機能の低下を予防することが大切です。
③運動
いつもより10分多く体を動かすよう心がけて、運動習慣を身に付けて
行きましょう。運動を通して地域のイベントなどに参加することができれば
他者との関わり合いが増え、フレイルの精神的社会的な側面への予防
にもつながっていくでしょう。