■イグ・ノーベル賞

京都大学の特別教授 本庶 佑さんがノーベル賞を受賞しましたが、もう一つのイグ・ノーベル賞も日本人が受賞しました。イグ・ノーベル賞とは、1991年にアメリカのおもしろ科学雑誌編集長のマーク・エイブラハムズさんが創設した賞です。生物学、化学、数学などさまざまな分野において「人々を笑わせ、考えさせる研究」に対して贈られるもので「ノーベル賞ではない」という意味のほか「下品な」という意味も込められているそうです。
そして何と、このイグノーベル賞に日本人は12年連続受賞しているのです、外国人の日本人に対するイメージは真面目で勤勉・・・なのに、このイグノーベル賞を12年連続とは日本人の私もビックリです。

今年の受賞者は昭和伊南総合病院の堀内朗医師。
堀内さんは内視鏡の専門医で消化器病センターのセンター長。内視鏡検査の痛みや不快感を減らす方法を探していて、自分で座位による検査が容易だと発見し、2006年アメリカの消化器内視鏡の学会誌に発表した。
今回はそれが評価!?されたのです。
堀内さんによると、内視鏡検査で見つかった大腸ポリープを切除すれば、大腸がんの発症を9割抑えられるという。ただ、さすがに座ったままでの検査は恥ずかしがって受けたがらない人が多く採用していないそうです。

他の日本人受賞者の研究を見てみると・・・足の匂いの原因となる化学物質の研究、ハトを訓練してピカソとモネの絵を区別させることに成功したこと、牛の排泄物からバニラの香り成分「バニリン」を抽出したこと、火災など緊急時に眠っている人を起こすのに適切な空気中のわさびの濃度発見と、これを利用したわさび警報装置の開発、床に置かれたバナナの皮を人間が踏んだときの摩擦の大きさを計測した研究。
海外受賞者の研究では、キツツキは頭痛がしないのか(鳥類学賞)、悪臭ガス(おなら)を防ぐ気密性のある下着(生物学賞)、財務上の重圧は破壊的歯周病になる危険のしるし(経済学賞)、グリズリーに対しても動じないスーパースーツを開発し、個人的な試験を行ったこと(安全工学賞)などなど。

本当に様々な疑問を真面目に研究している人たちがいるんだなと思いました。
こちらも、毎年目が離せなくなりそうです。