■故事成語(中国で起こった出来事から生まれた教訓) |
〇病膏肓に入る |
「春秋左氏伝」の成公1年の章に出てくる 晋の国の景公が病気になった為隣国の秦から評判の良い医者を 呼んだ。その医者がつく前に景公が夢を見た。 夢の中に二人の子供が現れて何やら相談している。二人は病の 精なのだ。 子供は「彼は名医なので、自分たちは痛みつけられるだろう。 何処かへ逃げ込んだがいいだろう」すると、もう一人の子供が 「膏の上・肓の下に逃げ込めば鍼も届かず薬も効かないだろう」 と言いました。 そしてこどもは膏の上・肓の下に逃げ込んでしまった。 そしてやってきた医者は早速景公を診察したが「殿様の病は膏の上・ 肓の下に入り込んでいてどのような方法でも治療が出来ません」と 告げた。 医者の見立てが夢のとうりだったので景公は彼を噂どうりの名医と 讃え多くの褒美を与えて帰国させた。 ということから「病膏肓に入る」とはての付けようがない病状を言う。 転じて物事に熱中しすぎててがつけられないたとえにも使われる ようになった。 膏とは心臓の下 肓とは横隔膜の上 |
* 9/16の日経新聞漢字学のコーナーに=病が入る「膏肓」とはどこか=(阿辻哲次)の記事より一部抜粋 |