■ディズニーのスタッフ教育
  カストーディアル、ディズニーランド内の清掃を担当している人のことで、人気職種の
 1つだそうです。しかし、数年前までは1日中パーク内の清掃をする「きつい、きたない」
 の2K職場で、アルバイトを募集しても殆ど集まらず、社内で異動を命ぜられると泣き
 出す人もいたそうです。そんな1番不人気な職種がどうやって人気職種になったの
 でしょう。
 まず、カストーディアルは清掃担当ではなく「パークを清潔に管理する、ゲストを保護する」という意味なのだと、上司・先輩が、後輩たちに繰り返し繰り返し伝えたのだそうです。そして、正社員の新人研修3ヶ月の内、1ヶ月をカストーディアルの実習にあてました。これは、正社員だけでなく、アルバイトにも好影響を与えたとのこと。正社員のカストーディアル実習がカストーディアルの仕事の重要性を伝える“無言のメッセージ”になったという訳です。
それから、年に1度アルバイト感謝デーが開かれ、アルバイトをゲストとして呼んで、正社員がおもてなしをするのですが、なんと社長はカストーディアル!歴代の社長はすべてカストーディアルで、カストーディアルのコスチュームでアルバイトをもてなすそうです。
また、カストーディアルはアルバイト自らのアイデアを出し、実行しているそうで、例えば落ち葉でミッキーマウスの顔をつくってみせたり、ローラーブレイドで清掃するなど、ショーアップ化をはかっています。仕事のスキルに応じて「段位」を設けたりもしているそうです。
  ディズニーランドのスタッフ教育すばらしいですね。震災の際のスタッフの行動が、
 ニュースでも取り上げられていて、とても驚いたと同時に感心したのを思い出しました。
 このようなスタッフ教育があの夢の国をつくっているんだなぁと納得しました。
 ディズニーランドに行くのを嫌がっていた夫が、昨年初めて訪れ、ディズニーランドに
 ハマる人の気持ちが分かったと言っていました。この本を教えてくれたのも夫です。
 すっかりディズニーの魔法にかかっているようです(笑)。


 (「9割がバイトでも最高のスタッフに育つディズニーの教え方」:福島文二郎より抜粋)