■酸蝕歯
  「酸蝕歯」というのを知っていますか?
 酸蝕歯とは飲食物等に含まれる酸によって歯の表面が溶けてしまうことです。
 進行すると知覚過敏や虫歯のような痛みを引き起こします。
 新聞の記事によると、奥歯に痛みを訴え受診した60代の男性は、問診の結果、毎朝
 ジョギング後に1年半に渡って黒酢を飲み続け、更に口の奥にためながら飲む癖も
 あり、このことが酸蝕歯を発症する原因であった。また、同じく60代の女性は、手の甲
 のシミを薄くしようと、ビタミンCの豊富なグレープフルーツを3ヶ月以上に渡り、毎日
 2個ずつ食べていた。これが原因で、もともと噛み合わせの影響で磨耗していたところ
 に強い酸が加わり、象牙質どころか、その下の神経までもが露出していた。
 と、あります。一見、二例とも美容と健康に良さそうな話で、私も飲んでいる!食べて
 いる!と声が上がりそうですね。
    

   
 

 

 
通常、酸性のものを口に入れても、唾液が酸を中和し口内を中性(pH7.0)に戻し、唾液に
 含まれるカルシウムなどが、溶けたエナメル質を修復してくれます。しかし、酸に触れる時間が
 長い場合や頻度が高い場合、口内が乾いて唾液が少ない場合に修復が間に合わず、酸蝕
 してしまいます。エナメル質はpH値が5.5を下回る酸に触れると溶け始めるそうですが
 市販の飲料120種のpH値を測定したところ、73%の製品がpH5.5を下回ったとあります。
 コーラ飲料、栄養ドリンク、梅酒にワイン等はpH値2-3で溶けやすく、ウーロン茶、緑茶
 缶コーヒー等はpH値6代で溶けにくいようです。

  記事には対策として
  @酸性飲食物の摂取後は水やお茶で口をすすぐ
  A軟化した歯が削れるのを防ぐため摂取後30分は歯磨きを控える
  Bデンタルガムやフッ素入り歯磨き剤で歯質を強化する
 酸性飲食物の中には健康に良い物として摂取しているものも多いですよね。
 これを機会に歯の健康の為にも、注意しながら摂取しましょう。

                                        (―読売新聞より抜粋―)