■公文のことA

 前回は、カンブリア宮殿で放映された内容について述べさせてもらったが、今回は、「村上龍の編集後記」に加えて、公文のホームページに記載されている「公文の理念」「公文の使命」「私たちがロゴに込めた想い」を転記させていただき、私自身の「思い」の原点を考えてみたいと思う。

 先ずは、村上龍の編集後記より :ワンフレーズ 普遍的で合理的なトレーニング
公文は、受験技術を教える学習塾とは一線を画する。また、思考力や独創性をダイレクトに育むものでもない。基本は「計算力」と「読み書き」で、角田さんは、「頭の中で汗をかく」という表現をした。
「ちょうど」というキーワードが示す「最適の課題」を子どもに与え、脳に適度な負荷をかけるとともに達成感を通して「自己肯定感」を醸成する。
わたしたちの社会は、伝統として、精神論を好む傾向がある。だが、子どもたちにも、ビジネスマンにも、実は官僚や政治家にも、必要なのは「気合い」や「胆力」や「順応性」ではない。必要なのは、普遍的で、かつ合理性を持つトレーニングであり、それを支える最適なメソッドである。




@ 公文の理念
われわれは個々の人間に与えられている可能性を発見し、その能力を最大限に伸ばすことにより、健全にして有能な人材育成をはかり、地球社会に貢献する

A 公文の使命 :創造性豊かな人材育成こそが使命
「個々の人間に与えられている可能性を発見しその能力を最大限に伸ばす」とは、個々の生徒の能力と可能性を見極め、能力の発達段階にもっとも適した教育を行うという教育の本質を示すことばです。また一人ひとりの能力差の実態を知ることの大切さと、どの子どもにもそれぞれ伸ばし得る教育の方法があることを確信し、それを実行する公文の姿勢を示すものです。
その結果として「健全にして有能な人材を育成し社会に貢献する」ことがわれわれの使命と考えています。人類の進化、社会の発展に伴い、要求される人材は微妙に変化していくでしょうが、次の時代が要求し、人類のたゆまない進化の歴史を委ねるにたる有為な人材が、高度の知性と高邁な人間性に支えられた創造性豊かな人材であることは、いまや共通の認識であります。
公文はまさにそのような人材の育成こそ、教育が果たす最たる使命と考え、全人教育としての役割を明確に世に問おうとしています。私たちはその一翼を担う者としての自覚と誇りをさらに強固にして、その責任を全うしてまいります。

B 私たちがロゴに込めた想い
「KUMONロゴ」は「知的でシンプル、小さな子どもから大人まで親しみを持っていただけること、そのためにユーモア・わかりやすさが感じられること」をキーワードにデザインされました。また水色は、知性や誠実さを意味し、さらに“世界はひとつ!その共通の空の色”といった気持ちを表現するカラーとして使われています。この「KUMONロゴ」の“O”の部分がシンボルマーク、愛称「THINKING FACE」になっています。
この“顔”は、お子さまや保護者の方々やKUMONの先生やスタッフ、社員、全員の顔です。“考え続け成長する”ということを表現しています。

 村上龍がワンフレーズで、「普遍的で合理的なトレーニング」と書いているように、公文のアプローチは普遍性のある教育メソッドだということに、共感している。
言葉上は、昔から「各人の能力より少し上の課題を与えて、小さな成功体験を繰り返しさせる教育が大切だ」と言われているが、「各人の能力を把握すること」「少し上の課題を与えること」が難しくて実現できないのが現実である。公文では、それを可能にするプログラムを準備できていることに驚かされてしまう。
子供への教育、身障者への教育、高齢者への教育、後進国での教育、先進国での教育など、多様な教育に適用できる教育メソッドだということは、ニート教育、新入社員教育、中堅社員教育、幹部社員教育、経営者教育にも適用できるメソッドである。
ただ、夫々に対するプログラム開発については、短期間で構築できるものではないので、実用化することは大変であるが、選択と集中をすることにより、可能ではないかと考えている。
今からの社会を担っていく子供、若者、若手経営者などが、新たな日本社会を構築し、「自信と誇り」を持って生きていくために、この普遍的メソッドを活用したプログラムについて、いろいろ考えてみたいと思っている。
出会いに感謝!!