■熊本県におけるインキュベータ立ち上げ事例 その@ |
(財)日本立地センターが発行する冊子、「産業立地」の2003年3月号(最新号)の インキュベーション・マネージャーの特集の中で、昨年末に長崎で行われたJANBO・IMブロック会議 での私の発表内容、『熊本県におけるインキュベータ立ち上げ事例』が掲載されています。 この内容を以下の通り5回に分けて紹介するようにしたいと思います。 第1回 :支援体制概要 第2回 :インキュベーションシステムづくり 第3回 :インキュベータ「夢挑戦プラザ21」の概要 第4回 :中四国IMブロック会議での学び 第5回 :よい施設の具備条件 第1回 :支援体制概要 財団と私の業務について簡単に説明します。 くまもとテクノ産業財団は、ベンチャー支援について2つの側面があります。 1つは中小企業庁がやっている支援センター事業で、 私のこの事業でのプロジェクト・マネージャーです。 もう1つは、経済産業省がやっている地域プラットフォーム事業です。 熊本では、これをまとめたような形での企業支援体制をとっています。 県でも同じ班で両事業を扱っていることもあり、財団でも同じグループで両方扱っています。 支援活動そのものを支援センター事業で推進しながら、 プラットフォーム事業で中小企業支援体制のインフラ整備を行う形をベースに考えています。 具体的な内容は 「新事業・創業や経営革新を意欲的に目指す方々(ユーザー)に対して、 民間人のプロジェクト・マネジャー/サブ・マネジャーによる 接触調査を効果的に活用することにより、的確な課題整理・アドバイスを行う。 さらに、専門家派遣や他機関の紹介などの総合的かつ継続的なフィードバック型の 支援・育成を積極的に推進する。 事業可能性の高い企業に対しては、さらなる支援強化を行う。」というものです。 しくみとしては、窓口を極力広くして、できるだけ多くの企業・創業者に来てもらえるようにし、 その中から接触調査や事業可能性評価に基づき、対象企業を絞り込む。 それにより、行政として1社当たりの投資効率を上げながら、よりパフォーマンスの高い支援を行います。 しかし、それだけでは能がないので、しくみの中に相談・助言や専門家派遣等の企業の 育成支援も盛り込んでいます。 このような効果的なお金の使い方により、 成功事例を多くつくり、それにより窓口がさらに広くなるという好循環に乗せることが理想です。 |