■地域診断士研究会の変化・成長・発展B
<3年目に転換点が>
 3年目に入る時に、メンバーのうち3人が熊本から出ることになった。転勤(栄転)で長崎に戻ることになった人、研究会活動で刺激を受け東京のコンサル会社に武者修行に行くことにした人、同様に会社を辞めて福岡で仕事をすることにした人であるが、今でも準員としてメーリングリストで繋がってやっている。離れていく3名全員が、共育塾への参加で得たものに対する感謝の気持ちを伝えてくれたが、その言葉に私自身が「研究会を始めて本当によかった。」と心から喜ぶことができた。


地域診断士研究会メンバー
 地域診断士研究会への入会希望者もいたため、新たに3名のメンバーを迎え入れたが、新メンバーで発足するに当り、新メンバーに対する地域診断士研究会の趣旨と活動してきたことに関する特別講義をした上で、新たにキックオフを行った。代表者を決めるに当たっては、今までの代表本人の意向もあり、代表が坂本さんに交代することになった。活動の具体化・本格化に加えて、坂本さんのまとめ役としての自覚が高く、また新メンバー全員がビジネス支援図書館推進委も携わるようになったこともあり、今まで以上にメンバー間の一体感は増し、徐々に将来の姿も描けるようになってきたように実感している。今思うと、このタイミングが地域診断士研究会にとって、大きな転換点だったように思っている。
 
 共育塾の有効性・重要性の認識も高まり、2期生を募集した際にもメンバーから4名の紹介を受けることとなり、そのうち2名が入塾することになった。そして共育塾の講師も枠を広げ、メイン・サブ方式で全員が参画するようにして、地域診断士研究会の関与を強くすることができた。
 ビジネス支援図書館に関しても、起業・経営相談会に加えて、経営セミナーや図書館フォーラムも行うことになり、セミナーの自主企画など参画活動の幅が広がってきた。県立図書館では、またまた館長が代わることになり、新館長にビジネス支援図書館への再度の理解を持っていただくよう、今までの経過の説明を含めて数度の意見交換をさせていただいた。今回は、前回以上の紆余曲折を経たわけだが、相互メリットも理解いただいた上で、おかげさまで図書館サイドの全面協力の上で、実施することができた。
 
 

企業診断ニュース
(中小企業診断協会の冊子)
今までも「中小企業診断士によるビジネス支援図書館推進活動は、熊本が発信地」であることを、少しは行ってきたが、本格的に全国発信することを始めたのも、丁度この頃からである。具体的には、ビジネス支援図書館推進協議会へのメール投稿を多面的に行ったり、中小企業診断協会の冊子「企業診断ニュース」への投稿も始めたりするとともに、私自身がプレゼン資料を作成して、中企庁、九経局や県・市の方々へのプレゼンテーションや、セミナー・講演等を通して、多くの方々に対してアピールを行ってきた。おかげさまで継続的に地方経済雑誌に採り上げてもらったりもできたし、最近では他県での中小企業診断士と県立図書館との連携の話も、数多く聞くようになってきている。
 
 地域診断士研究会メンバー全員が社会活動団体としての実績を実感するようになってきたこともあり、昨年末には、「地域診断士研究会のありたい姿」のたたき台を提案し、それに関して、みんなで検討を始めているところである。
 当初は地域診断士研究会という言葉に対する違和感を持っていたようであるが、この頃になってくると、地域診断士研究会という言葉に対する感覚的なズレもなくなってきたように思っている。地域診断士研究会に対するあり方についても、私の描いてきたコンセプトに対する理解度も増し、新たな集団づくりの仕上げ段階に来ているように感じている。別の言葉でいうと、「相互研鑽の場」が確立する段階に近づいていると思っている