■私のインキュベーション・マネージャー活動 そのA |
第2回 :IMと支援ネットワーク 星野所長の著書の中にIM像を的確に表現した言葉があります。 『IMは「事業をつくる支援業」であり、「経営者教育業」である。 決して諦めない、献身的で長い間関与していく姿勢が最も重要である。』 『IMは「事業づくりを志す人を探し、共に学び、事業開始後は成長するまで種々の支援を行う人」であり 「経験の乏しい人への知識・ノウハウ・経営資源など、不足するものを幅広く補い、時には相談相手となり、支援システムを活かしながら事業にまで導く人」である。』 との表現に共感しております。 |
IMには巾広い知識と経営の実体験が望まれますが、 現実的には全てを具備した人材を見出すのは難しいと思います。 そうなると不足する自身の知識・経験・技術をカバーするために、 専門家や支援機関・企業とのネットワークが必要となります。 そして『IM自身が横通しの支援を行い、専門家や支援機関等と連携して、IM支援の不足部補完に活用するとともに専門的な縦型支援を行う』しくみをつくり、IMとして総合支援力の強化を行っていく必要があると思います。表現を変えると「かかりつけ医であるIM」と「専門医である専門家・支援機関」の総合的・継続的な支援連携により、「起業者の自立プロセス期間の短縮」と「企業生き残り確率の向上」の相乗効果が期待できると思います。 |
地域プラットフォームや支援センター構想でも機関連携の試みはなされていますが、 実質的な機関連携強化はなかなか難しい状況にあります。 従ってIMが各機関に在籍する特定の個人との連携強化を進めて、実績・成果を増やすことから 実質的な機関連携を始めていくというプロセスをとることが現実的ではないかと考えています。 そこで私は企業支援における自身の人脈棚卸を行い、個人ネットワークの強化を積極的に進める ように心がけている次第です。 以下に、私の個人ネットワークの変化を示しておきます。 |
企業勤務時 | 個人事業〜 | 支援センターPM〜 | IM研修以降 | |
民間企業 | ◎県外主体 | ◎県内主体 | ◎ | ◎ |
大学/研究所 | △ | △ | ◎県外も | |
金融機関 | ○ | ○ | ◎ | |
技術支援機関 | △ | ○ | ◎ | ◎ |
商工3団体 | ◎ | ○ | ||
各種支援機関 | △ | ◎県外も | ○県外主体 | |
各種「士業」 | ◎ | ○県外も | ○県外主体 |
(◎:人脈強化、○:人脈増、△:人脈微増、未記入部は変化なし) IM研修以降は「大学と金融機関人脈の形成」に力点を置いて活動を行った結果、その方向での 新たなネットワークも広がってきています。 |