「ゆるやかな共創の場づくりを!」を今年度の活動コンセプトとして掲げているが、
今からの社会的な自立集団のあり方として、大切なキーワードではないかと考えている。
私が起業家支援をするようになって丸4年が過ぎようとしているが、
多くの起業家や起業支援人材と接する機会を多く持つにつれ、強く感じていることがある。
要は時代の変化の中で、「集団の中での個のあり方」も変わってきており、
当然ながら「個の変化への対応としての集団のあり方」も変化が求められているのだと考えている。
知的集団にフィットする場づくりが必要になってきているのであろう。
このような人材が必要とする「場づくり」に際しては、
安定的な環境下で成果を発揮する「機械的(量的効率化)システム」ではなく、
柔軟な行動が要求される予想困難な環境下で成果を発揮する「有機的(質的効率化)システム」が
必要ではないかと思う。いわゆる「ゆるやかな共創の場づくり」が求められる時代になってきたと
考えているわけである。
「ゆるやかな共創の場づくり」を考えていくときに、「ナレッジマネジメント」で有名な野中郁次郎先生が、
著書の「知識経営」や「知識創造企業」の中で論じられている今からの企業のあり方が、
参考にできるのではないかと一昨年来考えているところである。
野中先生は、「主観的な暗黙知と客観的な形式知の循環による智慧の創造プロセス」の
促進要因のポイントに、「知識ビジョン(絶対価値を問う経営哲学)」
「共創の場(物理的・心理的・バーチャルな空間でのネットワーク)」
「型(クリエイティブルーティン)」の3つを上げられている。
今のところ概念的に共感しているものの、まだこの概念を自分のものにできておらず、
具体的に描ききれないでいる。(「暗黙知」を「形式知」化できていない?)
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