■共育塾8期生がキックオフ!

  4月11日に、パレアで共育塾8期生がキックオフした。
奈須塾頭になって2年目となる。副塾頭として2年半ほどタッチしてもらったので、本質的な部分も含めて引き継ぎができていると思っている。
8期生まで合わせると、共育ネットワーク・メンバー(共育塾1〜8期生)が43社54人となり、農業者から医者まで、NPO法人や介護福祉まで、多様な異業種ネットワークで構成された地域の若手経営者集団が形成されている。
オムロンの経営羅針盤である「SINIC理論」においても、現在の最適化社会(2005〜2025年)は、「創造と破壊が交錯する20年」と位置付けられている。だいぶ前から言い続けていることであるが、今の社会情勢を見据えると、環境破壊&異常気象の問題も含めて、いろんなものごとのバランスが大きく崩れ始めており、パラダイムシフトに向かって、異業種連携ニーズが高まっていくことが想定される。 
そのような時代に必要とされる異業種連携をつくりやすい経営者集団として、共育ネットワークがいい形で育っていくことを期待している。
例年同様、8期生が1年後にどのように変化・成長・発展していくのかを、心から楽しみにしている。

 話は変わるが、
最近の経営者セミナーで、「今起こりつつある社会変化の時代背景」として話していることを以下に書いておく。
米国の弱体化、ウクライナ問題、パレスチナ問題、日本対中・韓問題、IS/宗教・民族問題、貧富の格差問題等、世界的に従来の仕組みが機能不全に陥り、激変の時代に遭遇している。視点を変えると、変化の時代は「ビジネス・チャンス」の時代ともいえるが・・・
今まさにパラダイムシフト(従来の仕組や価値観の劇的変化)が起こりつつあり、ビジネスも「キャッチアップモデル」から「フロントランナーモデル」への意識変革が必要である。今からの時代の経営者に必要なのは、「他の真似をする」のではなく「ないものを創る」ことであり、それを頭でなく体で学ぶことが望まれる。

 スマホ&SNSが普及・浸透し、全世界・全業界に多大な影響を及ぼす情報革命が起きている。リアル店舗&ネット融合によるオムニチャネル化、またビッグデータ活用やクラウド化も顕在化している。国内事情では人口縮小社会に入り、大企業が需要拡大を目指し、ニッチビジネス(過疎地域や独居高齢者等)にまでも進出し、地域中小企業の領分に深く侵入し始めている。
またドイツでは「インダストリー4.0」、アメリカでは「インダストリアル・インターネット」、中国では「メイド・イン・チャイナ2025」など新たなものづくりのあり方を主導権争いをしており、クラウド、人工知能、IoT技術など、
急激な変化が始まっている。ジャパン・パッシングも危惧される状況になりつつあるのかもしれない。

 共育ネットワークに加え、肥後創成塾ネットワーク、地域診断士研究会、九州志士の会・熊本支部、九州
BIP(ビジネスインキュベーション・プラザ)など、多くの集団化による「場づくり」を主導してきたが、「必要な物は残り、不必要な物は消滅する」という自然の理にそって、社会は動いていくことになる。
「場づくり」は若い人に任せ、「自分だからできること、自分にしかできないこと」を目指して活動をしていきたい。