●ストレスフリーな脳の習慣
先日、本屋に立ち寄った時に、「脳科学者が教える‘ストレスフリー‘な脳の習慣」という本をみつけて、興味がわき購入した。医師・脳生理学者である有田秀穂の書籍で2021年1月15日初版で出たばかりの本である。この本を読んで改めて感じたことは、「科学的アプローチ」「宗教的アプローチ」「哲学的アプローチ(東洋&西洋)」でも「人間らしい生き方、幸せな生き方」を目指す考え方が同じであることを実感した。科学では「ストレス」と表現し、宗教では「苦(四苦八苦)」と表現されており、対処法についても基本的には同じであ当書籍による「科学的アプローチ」からの考え方は以下の通り。
世界的コロナ禍により、人間社会は「コロナに対する不安(生命、収入など)」と「生活習慣の激変(3密禁止など)」により、非常に大きな心理変化を強いられている。今までにない「ストレス社会」となり、「心の復元力」を高めないと、鬱などの病気や死に至る人々が増加する世の中になっており、それを裏付けるようなデータも出ている。
ということで、「ストレスフリー」を目指すための科学的裏付けのある習慣を紹介している書籍である。読んでみて面白く、ついでに「7つの脳内物質」などいろいろ調べたことも含めて編集し纏めてみた。
先ず、ストレスを消す3つのハッピーホルモンとして、「セロトニン(ストレスや鬱にもかかわる“幸せホルモン”)」「メラトニン(夜になると分泌される“睡眠ホルモン”)」「オキシトシン(人との触れ合いで増える“愛情ホルモン”)」の3つの相乗作用で引き起こされる。具体的にいうと、
「セロトニン神経」を鍛えるには、「太陽光を浴びる」や「リズム運動」「スキンシップ」が大切である。そして「セロトニン神経」を鍛えておくと、夜になると「メラトニン」が分泌されて眠くなり、深い睡眠を誘発し、「脳内記憶の整理」「破壊細胞の修復」などがキチンとされ、清々しい朝を迎えることができる。
オキシトシン」は人との触れ合い“スキンシップ”で醸成されるが、そのことにより「セロトニン物質」を活性化させる。
人間は眼が二つあるが、実は見えない眼「第3の眼」も備わっているとのこと。残念ながら見える世界に注力している現代人は、「第3の眼」で見る力が劣化して、「空気が読めない人」「鈍感な人」が増えているようである。
この「第3の眼」は、仏教でいう「チャクラ」に類似しているように感じる。
本来はそれを活用することになり「コミュニケーション力」を向上させることができる。例えば「相手の気持ちを汲み取る力」「目標をもって意欲的に行動する力」「一つに拘るのでなく頭を切り替える力」などを醸成することができる「人間らしく生きる基礎力」である。


加えて「ドーパミン(夢や目標を持つことで一生懸命努力し達成を目指す“やる気ホルモン”)が「ストレス」に大きく関係してくる。
ドーパミン」は中枢神経系に存在する神経伝達物質で、“闘争・逃走ホルモン”である「アドレナリン(身体機能向上)、ノルアドレナリン(脳機能向上)」の前駆体でもある。運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わる。「ドーパミン」は意欲やモチベーションを生み出す物質だが、分泌され過ぎると依存症(中毒)に陥りやすい。「ドーパミン」の過剰分泌は「セロトニン」不足で生じるが、ストレスや睡眠不足で「セロトニン」は不足し易くなるとのこと。
以上「セロトニン」「メラトニン」「オキシトシン」「ドーパミン」「アドレナリン」「ノルアドレナリン」に加えて、「エンドルフィン(多幸感や恍惚感に繋がる“脳内麻薬”:激しい運動、リラックス、快感を感じた時に出る)」を合わせて、「7つの脳内物質」というようである。

https://youtu.be/y1y-VWwd8Ts
                                              次回に続く