■フロンティアビジョン椛n業10周年

  7月19日に創業当時から付き合っているフロンティアビジョン鞄n邉社長の10周年
 記念パーティーがホテル日航熊本で開催され参加した。32歳の若者が、」100名の
 ご縁のあった方々に祝ってもらい、10周年を迎えたことは素晴らしいことだと思って
 いる。渡邉社長から来賓祝辞を依頼され、喜んで引き受けさせてもらった。
 思い起こせば、私が県商工の方々と一緒に企画し、熊本県初のインキュベータ
 (起業支援施設)夢挑戦プラザ21を免許センター跡地で立ち上げたのが、平成14年
 10月である。その翌年の平成15年10月に、2期生として渡邊社長が仲間2人と会社名
 フロンティアビジョン・システムズで入居してきたのが、つい先日だったのように感じる。
 当時、渡邉社長は高専を卒業したばかりで、会社勤めを全く経験しないまま仲間3人で
 起業したとの話を聞いて、少々ビックリしたことや、彼らがまだ初々しく学生感覚にあった
 ことを覚えている。ちょうど私が31年前に台湾から帰国して平田機工の電子機器工場
 責任者として、熊本に帰ってきた時に、ロボットづくりの夢に燃える若手社員と初めて
 会った時と同じような感触があった。

渡邉直登社長
 
 入居した時は、渡邉社長も20歳そこそこだったが、「今からは携帯の時代になる」と、
iアプリを活用した商店街活性化ASPサービス「グルコミ」のプロトタイプを既に開発して
いた。
渡邉社長から「グルコミ」の仕組みの説明を受けた時に、顧客本位のシステムづくりを考えていることが実感でき、まだ若いのにいいセンスをしていると思ったことを覚えている。
そこで何とか商店街に繋ぐための手段として、「グルコミ」の企画書を引っ提げて、彼らと
一緒に熊本市や県庁、そして九州経済産業局までも行ったが、なかなか理解してもらえない状況であった。今思うと時期尚早だったこともあり、また商店街の実態を知れば知るほど、攻略の困難さを実感させられた。受注に向かってのキッカケづくりさえ、思うようにいかない状況が続いていった。
ゲーム開発で「黒い巨塔」というものが収入源になりそうな時期もあったが、そんなに甘いものではなく、長期的な安定収入には結びつかなかった。

  渡邊社長たちも、全くゼロからの起業だったことでもあり、顧客開拓に努めても、なかなか安定収入に
繋がらない状況が続き、自己資金も尽き果てていく中で、頭を悩ましていた時期が1年以上続いていたように思う。渡邉社長は自宅住まいだったこともあり、自分の給料をもらわずにメンバーへの支払いに回していたことや、時々、徹夜明けで目を真っ赤にしながら頑張っていたことを思い出す。
創業時にはパッケージソフトから始めるのではなく、月々の収入に繋がるホームページやシステム開発の
外注仕事などを取り入れる方向への転換を話し合ったりした。
このように試行錯誤を繰り返しながら、先ずは安定収入を確保するために、ホームページ制作を本格的に
始めることとなり、これをキッカケに本格的事業展開が始まり、徐々にホームページ作成の実績を積み重ねていったようである。
 私が平成19年4月に若手経営者塾である共育塾を、社会貢献活動
として始めた頃には、渡邊社長も起業4年目で、社員も増えて、だいぶ経営も軌道に乗り始めていた。そこで彼に最初に入塾の声かけをしたところ、経営者としての勉強を必要とする時期にあったようで、即答で
1期生として参加してくれた。
共育塾は入塾決定順に名簿を作成しているが、渡邉社長は共育塾
1期生の1番である。共育塾で学んだメンバーも、おかげで今では32社40人となり、今からの時代に必要となる若手経営者の多業種ネットワークになりつつある。
私は3年前に大手術をし半年間の長期入院をしたことがあるが、私の体調が思わしくなくなり、共育塾の継続を迷った時も、渡邉社長は共育ネットワークのコアメンバーの一人として、共育塾の継続に向けていろいろ考えてくれた。そして私にとっては大きな励ましとなる手紙ももらい感動したが、その時の手紙は今でも大切に保管している。 
今回の100人のパーティーにも、共育ネットワークメンバーが10人
ほど参加していたことが非常に嬉しかった。

共育塾入塾


平田会長会食懇談

 私は、この15年で500社に近い多くの企業を支援してきた。
そして経営者にとって大切なこととして、
@ 人は皆、無限の可能性を秘めている。それを生かすも殺すも自分次第!
A 人生は人との出会いで大きく変わる。ご縁を大切に!
B 思いを深めること、繰り返しよくすること(ブラッシュアップ)が夢を実現するための必須要件!

と言ってきた。
渡邊社長は、それを着実に実践してきており、この10年後は熊本県のホームページ制作会社ナンバーワンになる目標を立てているが、必ず実現してくれると思う。 

  今回の記念パーティーでは、各自のテーブル札の裏に一人一人へのメッセージを渡邊社長が自筆で
書いており、彼の感謝の気持ちが強く感じられた。
因みに私には、「横山さんは私の一生のメンターです。横山さんとの出会いから全ては始まり、つながって
いきました。」と書いてあり、心より感動している。(写真@)
翌日、渡邉社長からお礼の挨拶に伺いたいとの電話があり、記念パーティーの時に飾ってあった素晴らしく
立派な胡蝶蘭の鉢を一鉢持ってきてくれた。(写真A)
彼の会社のコンセプトが「幸せをつなぐ(RINK HAPPINESS)」であるが、その御裾分けをいただき
胡蝶蘭を見るたびに大きな幸せを感じている。(写真B)
@ A B