■共育塾のキックオフ

  私の好きな言葉に、山本五十六の「目に見せて、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば
 人は動かじ」という素晴らしい言葉があるが、これも指導的なニュアンスが強いために、今からはこれに
 支援的な要素を加える必要があると思っている。人生の先輩は、後輩のいいところを伸ばし、個性を
 活かすようなバックアップを行い、後輩は伸びたことに自信を持ち、周りとの関係に中で多くの気付きを得、
 自ら不足部を補う意欲(セルフモチベーション)が高まり、更なる成長を求める。それに向けて背中を押して
 やるというようなイメージではないだろうか。
   共育塾は、いよいよ1月20日にキックオフする運びとなった。
 やる気のある7名の塾生と一緒に活動をしていく中で、「相互研鑽の場」を創り上げていくことに、
 ワクワク感を感じているところである。共育塾の趣旨については、当ホームページのスタート画面
 の右下の「相互研鑽の場」に詳細に書いているので、そこを見ていただきたい。開塾にこぎつける
 にあたり、私自身のいろんな「思い」が込められているので、そこに触れてみたい。

 「定期会合+メーリングリスト+非定期会食懇談」という仕組みについては、"@全員集合(定
 期会合)での時間をミニマムにして、A常時接触の場(メーリングリスト)を設けることで
 「同じ釜の飯を食う」感覚のある密な関係づくりも行え、B時には経営者・有識者とのコミュニ
 ケーション(非定期会食懇談)により外部からの大きな刺激も受けながら、C密な異業種交流を
 通して参加メンバーの個性がにじみ出る「相互研鑽・切磋琢磨の場」を創る。"ようにした。
 参加メンバーが将来、信頼の置ける異業種人脈ネットワークを創ることができたら、それだけ
 でもすごい成果ではないかと思っている。
  「講義+質疑応答+翌月の自社取込・発表」のカリキュラムの仕組みについては、"@「講義」を通して
 新たな知識を各自の興味のフィルターを通して入手し、A「質疑応答」を通してその中で自分が疑問に思う
 ことや深く知りたいことを確認し、B「自社取込・発表」を通して1ヶ月間自分の中でブラッシュアップして
 発表し、C講師からの助言や各塾生のものの見方を知ることで、ブラッシュアップ能力や情報取込能力を
 高める"ようにした。今までできなかった外部情報を自分のものにする訓練を通して、「知識を実践に
 活かす」ことができるようになると考えている。
  「企業成功・失敗事例、資金調達、行政支援、パテント、マーケッティング」を講義題材にした
 のは、本や他のスキルセミナーで学べる座学的なことは、本人がその気になれば、どれだけ
 でも学ぶ機会があるので、他ではできない実践的なことを題材にしたかったわけである。
 企業成功・失敗事例についていうと、私が平成12年から7年間に公的支援機関のプロジェクト
 マネージャーとして、多くの企業の継続的支援を行う経験を得たことにより、多くの事例に
 ついて、長期間ウォッチングした企業(社長の生き様も理解)を第3者の目で整理して話をし、
 塾生の聞きたいことに幅広く対応することができることは、他ではなかなかできないことである。
 (400社に近い事例を有する)
 また多くの企業との接触の中で、「資金調達、行政支援、パテント、マーケッティング」につい
 ては、企業が知っておいたほうがいいと実感している。これらも、その道の豊富な経験を持って
 いる方々に講師になってもらうことで、実践的な知識習得を行い、自社への取り込みに繋げて
 ほしいと考えている次第である。
   以上のような考えの下に、他にはない少数精鋭「後継者共育塾」の立上げにチャレンジし、塾生と
 一緒になって「相互研鑽の場」づくりを実践していきたいと考えている。