共育塾10周年を迎えて②

前回に引き続き、以下に共育塾創始者の挨拶を全文掲載させていただき、「お礼と感謝の思い」をお伝えしたい。

本日は、共育塾10周年記念祝賀会に、このように多くの方々に、ご参加いただき誠にありがとうございます。また、この企画の準備に携わってくれた奈須塾頭はじめ実行委員会メンバーにも、心より感謝致します。先程はビッグバイオ・阪本社長から、身に余る温かいお言葉をいただき、誠に有難うございました。
せっかくの機会ですので、共育塾の今までを振り返って、私の印象深い話をご披露いたします。限られた時間で、お伝えしたいことが沢山あるので、脱線しないように原稿を準備してお話し致します。左側のスクリーンを見ながら話を聞いていただければ有難いです。
私は35年前に熊本に帰ってきましたが、その後に私の「生き方や価値観」に大きな影響を与えた方がお二方おられます。

その中の1人は5年前に亡くなられた平田機工の平田耕也会長で、13年間実務を通して直接ご指導をいただきました。平田会長との出会いが、私の仕事スタイルに大きく関係しており、今まで様々なチャレンジをワクワクしながら繰り返してきたように思います。

「共育塾」の原点でもある「人はみな無限の可能性を秘めている。」という言葉は、平田会長がよく口にされていた言葉です。

それから、もうお一方が今日、記念講演をしていただく星アソシエーツの星崎治男代表です。今から13年前に、九州経済産業局の新連携事業で私のボスとして3年半、直接のご指導をいただきました。星崎さんからは「歴史や社会情勢・世界情勢を俯瞰的に見る視点の大切さ」を教えていただきました。

私が還暦を迎えたある時に、「あなたが多くの諸先輩から学ばせてもらったことを、次の世代にバトンタッチしなさい。それは、あなたの社会人としての義務だよ」とのアドバイスをいただき、その言葉は私の心に強く響きました。

私は、このお二方とのご縁を受けて少数精鋭・共育塾の企画を練り上げ、1年かけて全体の仕組み「共育システム」を創り上げました。

そしてご縁のあった若手経営者や後継者、経営幹部に直接、声をかけ、共に育つ塾「共育塾」を1期生7名で立上げました。

おかげさまで、今では10期生が入塾し、49社67名の修了生を有する共育NWに育ちました。1期生から10期生のメンバー・一人一人には夫々に思い出もあり、また彼等に会う度に変化・成長を感じることが、私には一番嬉しいことです。

10周年を迎えることができた特別な出来事2つを紹介します。

先ず3期生の時に、数年前から抱えていた難病が、年末に急激に悪化し、年初には見ること、食べることに加え、喋ることにも支障が出てきました。 実は1月の修了式の時には、閉じた両瞼をセロテープで引き上げ、長く喋ると舌がもつれる状態にあり、ただただ3期生の修了式をキチンと仕上げたい一心あるのみでした。

その後の懇親会は、星崎さんと1期・2期生そして診断士仲間にお願いをして、後ろ髪を引かれる思いで帰宅したことを憶えています。星崎さん・皆様方、あの時は本当にお世話になり有難うございました。その後、すぐに手術をし半年間入院、そして退院し半年もすると、お陰様で従来同様に仕事ができるレベルまで回復しました。共育塾は1年間休塾しましたが、その時は既に4期生3名が決まっており、彼等が1年間待って入塾してくれたことも、嬉しかった思い出です。

2番目ですが、私は「完治しない難病であるため、復帰したものの再発リスクを常に抱えたままであり、共育塾が長期継続する為に、同じ志を持つ仲間に塾頭を後継したい」と考えていました。

共育塾の後継について、地域診断士研究会メンバーにも相談していた頃、その一員の奈須さんから「共育塾を引き継ぎたい」旨の話がありました。基本精神まで含めて短期間での引継ぎは難しいので、奈須さんには五期生の時に、先ず副塾頭になってもらいました。  奈須さんは後継者になる為に、一貫して共育塾を最優先に仕事をしてくれ、我慢と努力も心掛けてくれたことに心より感謝しています。

そして七期生から奈須塾頭・横山メンターでの活動に入りました。今では奈須塾頭体制で完全に機能しており、おかげさまで共育塾はもう私がいついなくなっても、継続運営できるようになりました。



話は変わりますが、今まさに情報革命による激変時代を迎えつつあります。もともと経営資源の乏しい中小企業には、異業種連携の必要性が更に高まっていくと想定されます。 「価値観を共有する、向上心と社会貢献意欲の高い異業種集団・共育NW」は、今からの熊本にますます必要とされる集団になっていくと確信しています。
2期生のワイズリーディング・中山社長が、今年8月に九州初の「ものづくり民間交流施設SOCKET」をオープンしたので、今から共育NWの交流の場にも育っていけばと楽しみにしています。

ここまで共育塾が継続できたことは、ひとえに皆様方のご支援があったからであり、心より感謝しております。今後とも共育塾へのご指導・ご支援のほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

本日は誠にありがとうございます。