■熊本県におけるインキュベータ立ち上げ事例 そのB

  第3回 :インキュベータ「夢挑戦プラザ21」の概要


   平成14年8月に旧免許センターを利用したインキュベータで入居者を募集し、
  10月には潮谷知事による除幕式が行われ、インキュベータがスタートしました。
  名称は「夢挑戦プラザ21」です。
  施設名については、入居企業のアイデアを募集し最終的に潮谷知事の判断で決定されました。
  このインキュベータはオフィスが全部で9室あります。
  20uが6室、40uが3室です。
 
   それから、創業準備室があります。
  これはハニカムオフィスです。ハニカムというのは蜂の巣のことで、形が似ており、
  そこから巣立っていくという意味で名付けられました。
  ここには12ブースあり、創業準備クラスにも対応できるようになっています。 
   それに相談・応接室、会議スペース、交流スペース、それと喫煙室があります。
  また、現在、入居企業をPRするためのスペースをつくろうと企画されています。
  お金をかけずにインキュベーションをやるということが熊本の手法です。

 今回のインキュベータづくりの際には、県の方々と私との話し合いを活かしながら、またアイデアを盛り込みながら具体化が進められました。
 インキュベータのアピール点としては、まず、インキュベータ・モデル事業ということです。
 私自身は今まで施設なしのIMとしてやってきました。
今回初めて、モデル事業ということで施設ありを立ち上げたわけです。できれば、この経験を生かして本格的なインキュベータを立ち上げたいと思っています。
 また、ミニマム費用ということで、施設改修には600万円しかかけていません。ですから、昔の免許センターのままで、「免許更新」などの看板も残っています。県担当の方の努力で、設備費用をこれだけ抑えられたことは、自慢できると思っています。熊本も債務超過になりかかっている県ですから、いかに安くするかを重視しました。ですから、備品のほとんどは県庁などからの中古品で、できる限りのことは県担当の方を中心に自分たちで作業をしました。リサイクルショップに買いにいったときは、店の人が趣旨に賛同してくれて、寄贈を受けたりもしているようです。