■年末に際して
  
  歳をとるにつれて、「光陰矢のごとし」の感が強くなってくるというが、近年はまさにその実感がある。
 今年も残すところわずかとなり、例年のごとく、この1年を締めくくることにしたい。
   先ず、私にとって今年の印象深いことに触れてみる。
 個人的にいうと、何よりも健康の大切さを体感した1年であった。振り返ってみれば
 いつまでも若いつもりで仕事三昧?で無理を重ねていたわけだが、神様から
 「そろそろ年齢を考えて生活パターンを見直したらどう?」と警告を受けたに違いない。
 まだ生活パターンを大転換することはできていないが、その大切さについては
 実感している。私自身の意識のパラダイムシフトが必要であり、ものの考え方や
 生活のあり方と健康との深い関係について、多くの勉強をすることができた。
  仕事上でいうと、ここ3年は仕事の中心が中小企業基盤整備機構の新連携担当PMとしての活動であり、
 福岡を中心に九州全域を訪問して、各地域の企業や支援機関との接触も増え、ますます各県の個性を
 多面的に理解できるようになった。と同時に、更に熊本県の相対的な位置付けを理解できるようになった
 ことがある。熊本を客観視できる経験を深めたことにより、「道州制に向けての熊本のあり方」を考える力が
 高まったといえるかもしれない。
  ライフワーク上でいうと、先ず何よりも「共育塾」の主宰を始めて、1年後の
 塾生の変化・成長を実感することとなり、共育システムの有効性に対して意を強くした
 ことがある。次いで「地域診断士研究会」が熊本県立図書館と連携して、起業・経営
 相談会を継続的に開くようにしたことがある。
 長期的な話をすれば、地域診断士研究会が私の後継主宰母体となり、熊本の
 起業者・後継者の「相互研鑽の場づくり」が今から動き始め、数年後には素晴らしい
 集団に変化・成長・発展することを楽しみにしている。熊本の次世代における地場産業
 活性化を推進する集団になって欲しいものである。
  今年度の目標を振り返ってみると、活動コンセプトである『「待つ度量」と「捨てる勇気」を培うとき!』と
 したが、「待つ度量」は持てるようになりつつあり、「待つことの大切さ」を、いくつかのことから実感できた。
 しかし「捨てる勇気」については、気持ちは持っているものの実践できていない。
 私はモノに対しては、あまり固執するほうではないが、一方で「捨てる勇気」を持つことの難しさを実感した
 1年でもあった。
  今年の前半から車の運転を自粛したことや病院通いが増えたこともあり、仕事に使う
 時間が大幅に減少したため、仕事上では思うような活動ができずに、満足できないまま
 年末を迎えた感がある。
 来年は子年で十二支の始めの年となるが、気分一新し「捨てる勇気」を持って事に当たり
 たいと思っている。年末年始に「自分見直し」の時間をつくり、65歳(3年後)と
 70歳(8年後)のマイルストーンを見据えての、新たな生活スタイルづくりを検討したいと
 考えている。
   多くの方々との縁をいただくことで、今の自分があるわけだが、その方々に対して感謝の気持ち
 (「おかげさま」「ありがとう」)をお伝えし、年末の挨拶にさせていただきます。