■阿蘇の幣立神宮A

  そこを下りきったところに、「東水神宮」と竹筒から流れ出る「岩清水」、その岩清水が流れ込む「池」が
 あり、全体がうまく調和した風情が感じられた。小さな池の真ん中には島があり、そこに紅葉した木が1本
 立っており、非常に印象的に感じた。ここからの水が周りの田畑を潤している小宇宙は、非常に心の和む
 空間を創りだしていた。
  東水神宮にお参りを済ませたあとで、家内と一緒に竹筒から流れ出る岩清水を柄杓ですくって飲んだが、
 その水は非常にまろやかで美味しい水であり、ここまでやって来た甲斐があった。持参していた
 ペットボトルにもその水を入れて、帰りの車で美味しくいただいた。
  
  その後、大杉からのエネルギーを身に受けながら山道を上り、境内を散策して
 いると、片隅に真新しい可愛い地蔵さんと天使像があり、ほほえましい気持ち
 になった。地蔵さんに天使という組み合わせは、神道も仏教もキリスト教も共存
 できる場を表しているのだと勝手に解釈した次第である。その地蔵さんの体の
 部分に掘り込まれていた3つの言葉は、私自身も強く共感できる素晴らしい
 言葉であった。
            「2度とない人生だから」
           「念ずれば花ひらく」
           「めぐりあいのふしぎに、てをあわせよう」
 
  幣立神宮は、「大自然の生命との調和」この意識を地球人として持つことの大事さを教えられるような
 場所である。飽食の時代であるとともに、何かと心の病に見舞われる現代であるが、この地には
 それを癒すエネルギーがあるように感じられた。
 池の周りにトンボはいなかったものの、山道の上り下りも含めて、心が洗われる気持ちを味わう
 ことができ、ここに来て幣立神宮を実感できて、心も和み、訪問してよかったと思った次第である。
  
  日の宮・幣立神宮、機会があればぜひ一度は訪れて頂きたい。
 九州自動車道からは松橋方面から高千穂方面に抜ける国道218号線、阿蘇・高森方面からは
 宮崎・椎葉方面に抜ける国道265号線の交わる附近、宮崎県との県境に蘇陽町・幣立神宮がある。
 どちらの国道からも入口がある。