■Web2.0について@ 
      すべては2005年からはじまった

  先日、新連携事務局での会議で、星崎統括PMから、「今からの時代はWeb2.0の時代に
 なるので、企業支援する際にWeb2.0について、理解しておくことは必要条件となる。
 PMはどのような変化なのかを勉強して、理解しておいて欲しい。」との話があり、インター
 ネットで調べてみた。
  その中で、野村綜合研究所・技術調査室の堀祐介氏が纏めた「Web2.0から読み取る
 Webビジネスの心得とは?」には、概念図等も盛り込まれた理解し易い説明をしてあった
 ので、抜粋してここに3回に分けて紹介しておく。

  さらに突っ込んで知りたい方は、下記URLにアクセスしていただきたい。

   http://www.atmarkit.co.jp/fwcr/special/web2001/01.html
   
  今回は「すべては2005年にはじまった」のタイトルで、次回は「ビジネスモデルの変化
(実店舗型からロングテール・サービス型を意識したビジネスへ)」、そして3回目は「コン
 テンツ間、ユーザー間の相互連携加速」ということで紹介させていただく。
   2004年にティム・オライリーらにより提唱された“Web2.0”という言葉、コンセプトは2005
 半ばから日本国内のニュースサイト、ブログ、雑誌でも数多く取り上げられるようになり、
 世の中での認知度は上がってきている。
   
   Web2.0では、Webという生態系(ビジネス的要素や技術的
 要素)を議論の対象とし、
Webの今後の方向性を導き出そう
 としている。よって
Web2.0の全体像を整理し本質を知ると
 いうことはすべての
Web利用者(メーカー、小売業から消費
 者まで)にとって有益である。

   Web2.0は「Webの世界で起きている新しいトレンドの総称」
 である。厳密に何かを定義した仕様ではなく、過去・現在・
 未来において常に変化し続ける“Webを取り巻く環境の変化
 をとらえ、Webの今後の方向性を洞察する試みだ。

   Web2.0Webビジネスを成功させる秘訣や上手なWeb利用
 方法のヒントが含まれているとすると仮定し、Web2.0
 要素を実践するとなると、やはりWeb2.0の全体像把握や
 本質の整理が必要になる。Web2.0の全体像や本質を整理
 する手順を図表1-1のように提案する。

図表1-1 Web2.0の考え方
「出所:野村総合研究所」

図表1-2 Web2.0の主なキーワード群
「出所:野村総合研究所」
 
図表1-2に国内外のWeb2.0に関する記事でよく取り上げられるキーワード群を示す。キーワード群を3つに分類して俯瞰しただけでもWeb2.0が指し示すテーマの広範さがよく分かる。
   さて、図表1-2でWeb2.0の特徴として挙げた7つの
  キーワード群を図表1-1で示した「ビジネスモデル」
  「情報モデル」「技術トレンド」にマッピングしてみよう
  (図表1-3)。図表1-3の横軸は時間軸を意味し、
  Webの黎明期をWeb 1.0、普及期をWeb 1.5、現在の
  WebをWeb2.0とする。

図表1-3 Webビジネス構造の変化
「出所:野村総合研究所」
   この3軸の関係は独立ではなく、相互にリンクする。例えば「ロングテール」を意識した
 ビジネスを展開するためには「ユーザー参加型」により多くのユーザーフィードバックを集める
 ことが欠かせないし、多くのユーザーを参加させるためにはAJAXなどを用いて「リッチなユーザ
 ー体験」を実現し、ユーザーが口コミ情報を入力したくなるような魅力的なWebサイトを構築する
 必要があるだろう。
   これら3軸において過去から現在に至るまでの変化を振り返り、Webビジネス構造の変化を
 とらえてみたい。