■渋江塾と菊池一族③

今回は、渋江家の第43代目当主・渋江公昭氏と会いに行った話をしたい。
従妹(渋江家から横山家に嫁いできた伯母の末っ子)を通して、当主・公昭氏に繋いでもらい、早速電話でいろいろ話をした。そして、近いうちに会うことになった。
渋江公昭氏は私の又従弟?(従妹の従兄:血の繋がりなし)にあたるが、今は宮司として仕事をしており、全部で神社38社を担当し年末にかけて大忙しの様子。訪問する前にいろいろウェブで調べた上で、更に調べたいことや不明点を洗い出し、11月8日に自宅訪問することとした。そして家内や従妹と一緒に、菊池まで会いに行き、当日は長時間付き合ってもらった。

渋江公昭氏と


地震前と再建中の天地元水神社

熊本地震の時は、渋江氏は熊本市内に住んでいたが、自宅にも住めなくなり、これを機に菊池に戻ることにしたそうである。菊池のほうも渋江家の「天地元水神社」が地震で壊れてしまい、現在は自宅を含めて建て替えている最中とのこと。
私が作成した資料を見せたところ、「自分が知らないことを含めて、ここまで調べていることにビックリしました。」と嬉しい言葉が返ってきて、あっという間に打ち解けることができた。おかげでいろんな資料も見せてもらい、私が疑問に思っていることや知りたいことを沢山教えてもらった。
また貴重な資料(一部写真撮影)や書籍、DVDまで快く譲ってもらった。自宅での打ち合わせのあと、地震で壊れて復旧中の「天地元水神社」やメインの「菊池菅原神社」なども案内してくれ、その後に食事までご馳走になった。
いただいた資料や撮影写真、聞いた話などから、
先ずは渋江家家系図についても、第30代敏達天皇をルーツとし、橘家から始まって43代まで解明できた。また江戸から明治まで160年間、私塾を運営した渋江七賢人についても、いろいろ資料をもらい、整理ができるようになった。菊池一族との繋がりについては、新たな情報は得ることができなかったが、もらった資料を横展開することで、解明できるのではないかと思っている。
いろいろ調べていく中で、奈良時代から全国と繋がって活動してきた渋江一族、菊池一族は、熊本の誇れる文化的な宝ではないかという思いを深めた次第である。



特にもらったDVDを見て、今まで知らなかったことで非常に興味を持ったことがある。最初はDVDが渋江家の歴史や渋江七賢人の話だと思っていたが、中身は「河童伝説(NHKくまもとの風で放映)」の話で、河童は熊本が発祥の地であることが分かり、それも渋江家の「天地元水神社」に由来していることに非常に驚いた。
このDVDに出てくる神奈川大学人間科学部の小馬徹教授は河童伝説の調査研究をしている方だが、渋江氏によれば、渋江家が新たに世間の興味を持ってもらうキッカケを小馬教授に作ってもらい、心より感謝しているとのことであった。

次回は、その河童伝説に関することを紹介したいと思う。