■日本精神の深掘り②

前回は「神・仏・儒」の中の「神道」と「仏教」に関する概要を紹介したが、今回は「儒教」の概要を紹介する。
③儒教 :<ウィキペディアより>儒教(じゅきょう)は、孔子を始祖とする思考・信仰の体系である。紀元前の中国に興り、東アジア各国で2000年以上にわたって強い影響力を持つ。その学問的側面から儒学、思想的側面からは名教・礼教ともいう。大成者の孔子から、孔教・孔子教とも呼ぶ。中国では、哲学・思想としては儒家思想という。儒教は、五常(仁、義、礼、智、信)という徳性を拡充することにより五倫(父子、君臣、夫婦、長幼、朋友)関係を維持することを教える。
東周春秋時代、魯の孔子によって体系化され、堯・舜、文武周公の古えの君子の政治を理想の時代として祖述し、周礼を保存する使命を背負った、仁義の道を実践し、上下秩序の弁別を唱えた。その教団は諸子百家の一家となって儒家となり、(支配者の)徳による王道で天下を治めるべきであり、同時代の(支配者の)武力による覇道を批判し、事実、その様に歴史が推移してきたとする徳治主義を主張した。その儒教が漢代、国家の教学として認定された事によって成立した。儒教は、宋代以前の「五経」を聖典としていた時代である。宋代以降に朱子学によって国家的規模での宋明理学体系に纏め上げられていった。宋明理学の特徴は簡潔に述べるならば、「修己治人」あるいは、『大学』にある「修身、斉家、治国、平天下」であり、「経世済民」の教えである。
宋代に朱熹が『礼記』のうち2篇を「大学」「中庸」として独立させ、「論語」、「孟子」に並ぶ「四書」の中に取りいれた。「学問は、必ず「大学」を先とし、次に「論語」、次に「孟子」次に「中庸」を学ぶ」。
朱熹は、「『大学』の内容は順序・次第があり纏まっていて理解し易いのに対し、『論語』は充実しているが纏りが無く最初に読むのは難しい。『孟子』は人心を感激・発奮させるが教えとしては孔子から抜きん出ておらず、『中庸』は読みにくいので3書を読んでからにすると良い」と説く。
論語については、中高生の頃に漢文で学んだ記憶があり、たくさんの言葉が記憶に残っているが、今考えてみると、両親や先生などからも、だいぶ叩き込まれてきたようではある。論語の本を読み返してみると、理解している言葉が結構多くあるのに驚いている。
なお儒教については10年前から少し調べているものの、深めることがないまま現在に至っているが、今年に入ってから、論語に今までになく興味を持ち始めている。
先ず、トップポイント1月号に「大人のための儒教塾(加地伸行著)」を見て、新たな視点を得たことで、2500年前の孔子「論語」が今の日本の倫理・道徳を支えていることに、強く興味を持った。加えて新1万円札に渋沢栄一が決まり「論語と算盤」がベストセラーになったこと、熊本の論語塾をやっている松﨑昇氏と出会って著書「あしたへの論語(上下巻で900頁)」をプレゼントされたことなど、たくさんのキッカケが生まれている。