■プロジェクトマネジャー卒業にあたって

 第5回:インキュベーションマネジャーを目指す
  
  県中小企業支援センターは、「創業・経営革新の推進」の中核的
 支援機関である。種々の起業支援を行っていく中で、徐々に増える
 傾向にあった起業相談助言に関して、PMである私が「創業支援の
 経験不足」を感じるようになり、何らかの形で勉強する場を探すように
 なった。
  ある時に(財)日本立地センターのJANBO(日本新事業支援機関
 協議会)の存在を知り、IM養成研修を受講したい旨のメール連絡を
 取ってみた。 昔KSP(神奈川サイエンスパーク)でIMをされていた、
 日本のIMの草分けである
  星野さんとのメールでの質疑応答の末に、研修受講許可をいただ
 いた。さっそく県にも予算を取っていただき、平成13年の前期にIM
 3期生としてIM養成研修を受講することができた。この段階では
 3期生も含めて、IM研修修了生は全国で30名前後であった。
  
  星野さんから月次報告書や現地訪問での指導を受ける中で、私のIM活動状況をそれなりに認めて
 いただき、その後に行われていったIM養成研修でも、私なりのIM活動の発表の場を作ってくれたりし、
 いろいろと活用していただくようになった。あるときに日本工業大学の増田教授から熊本まで電話を
 いただき「泥臭い企業支援をやるIMを探しており、信頼する星野さんに相談をしたら、あなたを推薦
 するとのこと。東工大の百年記念館でサイエンスパーク研究会を開くが、そこで話をしてもらいたい」との
 要請を受け、話をしに上京したこともある。
 
  当初はJANBOの自主事業として、平成12年から3年間で60人の
 IM養成を行う予定であったが、経済産業省がIM養成の重要性を
 認識できたこともあり、「経済産業省が5年間で600名のIM養成」
 (平成13年9月の日経新聞)との記事も発表された。
  平成14年から年間120名のIM養成研修事業が経済産業省の
 事業としてリスタートし、それ以来、私はIMインストラクターとして
 受講生とメール交換やレポート・アドバイス、現地訪問指導を行ったり
 また、IM養成研修時の講師としての仕事もするようになり現在に
 至っている。

  おかげさまで、北は北海道から南は沖縄までIM仲間ができ、全国
 各地を訪問したり各県の企業支援状況を知ることもでき、ネット
 ワークの強化とともに、多くの方々からいろいろなことを学ばせて
 もらっている。